久しぶりに本を読みたくなって、図書館から3冊借りてきた。この前読んだ村上春樹の騎士団長殺しが呼び水になったのだと思う。村上春樹のどこがいいの? と、周囲の人によく聞かれる。自分でもよくわからないのだけど、一つ言えるのは、彼の文体には、ぼくにとってジャズのスイングに似た心地よいリズムがある。特に、一人称の作品は気持ちよくスイングしてくれる。今回の作品は一人称でノリがよかったのだけど、第二部の中ほどあたりからリズムのテンポが速くなり、マーチみたいになってスイングしなくなった。一人称の限界なのかもしれないけど、説明的で少し興が醒めた。作者はわかっててやってるのだろうけど。ちなみに今回借りたのは、ポール・オースター 冬の日誌、アンソニー・ドーア すべての見えない光、エドゥアルド・ハルフォン ポーランドのボクサー