チンについて

12時だ、昼だ、弁当だー! というわけで、いつものように家から持参した弁当を電子レンジに放り込み、ドアを閉め、レバーを回した。

シーーン

ん?反応がない。カチャ、カチャ、変だな。バンバン、ガンガン、バキッ!

シーーーーン

しばらくどつき回してみたものの反応なし。どうやら本気で壊れたらしい。熱帯雨林で新しいのを注文しようと考えたが、このレンジ、6年前の誕生日に家族からプレゼントされたものなのだ。クールなぼくでも捨てるのに気が引けたので、とりあえず修理することにした。

修理していて目についたのが金属のベル。あの、チン♪ の音源だ。なんと、このベルに配線コードの束がなれなれしく絡んでいる。使い始めたときからチン♪とは鳴らず、ガッ!という、下品な音がしていたのだ。ぼくの感受性は繊細なので、この「ガッ」がとても嫌だった。修理のついでにベルに絡んでいるコードの束を引き離したのは言うまでもない