昭和ヒトケタの歌

先日、父とドライブに出かけたとき、父が「音楽はいいもんだなぁ」と、しみじみつぶやいていたので、病室でも音楽が聴けるように、ネットで安いヘッドホンと音楽プレーヤーを注文した。それが今日届いたので、さっそく植木等と石原裕次郎をプレーヤーのメモリーに入れ、試しに聞いてみると、これが素晴らしく良かった。技術が進歩したおかげなのだろうけど、十分すぎる音質。父にやるのが惜しくなった。

仕事を終え、店じまいして父の入院している病院に行った。父は寝ていたが、わざと音を立てて起こし、寝ぼけている父の頭にヘッドホンをかぶせ、石原裕次郎の「銀座の恋の物語」という歌をかけてみた。だんだん目を覚ましてきたので、音楽プレーヤーを手渡し、使い方を教えてやった。植木等がいい、というので、それをかけると、満足した顔で、目を瞑って聞いていた。1000曲くらい入るから今度新しい曲を入れるよ、と言って病室を後にした。

家に帰り、食事をとった後、昭和7年生まれの父が青春後期に聞いたであろう歌をツタヤに探しに出かけた。曲目を見てみたが、ぼくが知ってる歌はほとんどなかった。