夜、ウォーキングに出るとき、カメラは持参しない。もし職務質問にあったら、めんどうな会話になりそうだから。でも今夜は月食。月食が始まる時刻とウォーキングの時間が重なってしまった。夜空は雲に覆われていたが、雲の切れ間から顔をのぞかせてくれるかもしれない
そういうわけで、ポケットに小さなコンデジを入れてウォーキングに出た。万が一、職務質問にあっても「月食を撮ろうと思って」と言えば済むような気がした。折り返し点の公園を歩いていた時、時計の上に欠けた月が顔を出した。あわててカメラを出し、シャッターを切ったが遅かった。月は隠れてしまった
雲間から月が出るのを待ったが、出てこなかった
しばらく歩いていると、雲が薄くなってきたらしく、時々月が見え始めた
雲が切れ、あちこちで星が瞬き始めた。遊歩道の脇にあった遊具に肘をのせてカメラを固定し、ズームを望遠にして何枚かシャッターを切った。幻想的な光景だった