ひと夏の物語

グレートギャツビー、物語としては特に目を瞠るものはなかったけれど、文体が秀でて詩的でロマンチック。ひねった比喩が多く、それがたまらなくいいのだけど、婉曲な表現が嫌いな人には読みづらいかも。語り手のニックは30歳にしては達観を得ているというか、どこか妙に醒めていて爺くさいといえば爺くさい。良い酒を味わったような、独特な読後感があって、満足度は高かった。

“ひと夏の物語” への2件の返信

  1. ボクは未成年なので、上質なコーヒーを飲んだときに残る後味のような読後感、と言っておきましょう。

  2. なるほど、未成年にとっては通過儀礼的な物語ともいえますね。この物語を読んだ後には、思いがけず、珈琲の苦さが心地よく感じられることでしょう。

コメントは受け付けていません。