投稿日: 2012年4月5日 木曜日 投稿者: spoon赤い花 月夜のだれもいない道を海に向かって歩いていた。 しばらく歩くと道の先に橋がかかっていた。 水の音が聞こえてきた。 青白い灯が川下に向かって点々と映り、左右に揺れていた。 そして涙のようににじんで広がった。 この景色はむかし見たことがあった。 ぼくは足を止め、ながいあいだそれを見ていた。 遠くで赤信号が点滅していた。