投稿日: 2009年4月28日 火曜日 投稿者: spoonバラが咲いた 「黄色いバラと赤いバラが咲いたの」 カウンターで珈琲を飲みながら常連のKさんが言った。 「へぇー、バラを育ててるの。意外だな」 ぼくは言った。 「意外じゃないでしょ! そういう人なのよ、あたしは」 Kさんは憤慨して言った。 「信じられないな、花を育ててるなんて。そんなふうには見えないよ。じゃあ、あの花の名前、分かる?」 ぼくはテーブルの花を指差した。 「○○○○でしょ?」 正解だった。ぼくは彼女を見直した。