大掃除はまだ終わっていなかった

080102_01
台所の換気扇の清掃はぼくの担当だ。わが家の換気扇は、扇風機のようなプロペラがない。代わりにハツカネズミの回転車が入っていて、それが高速で回転する。もちろん、ネズミが回すわけではない。その前面には金属製の特殊な網が三枚並んでいて、それが気化した油を冷却、液化し、キャッチする仕掛けだ。080102_02この金属パネルとハツカネズミにへばり付いた油は、ふつうの洗剤ではまったく落ちない。特別な液体洗剤を50℃の湯で薄め、それに15分浸す。と、コスることなく、ザマーミロ、という具合にキレイさっぱり落ちる。はずだったのだが、パネルはきれいになったものの、ハツカネズミは固形物が厚くこびり付いたままだ。パネルは毎年清掃するが、ハツカネズミの掃除は2回ほどサボった。毎年やっていれば、こんなことにはならなかったのだ。めんどうなことになった。洗剤をつけ、ハブラシでこすってみたが、ビクともしない。ぼくは作戦を練った。台所に立ち、一心不乱にハブラシでこすり続けるのは修行僧の世界である。ぼくにはまだ早い。それに、既に洗剤によって油分は取れているのだから、洗剤は不要のはず。となると水も不要だ。ぼくは台所から日当たりの良い縁側に場所を移した。そしてハブラシをステンレスのヘラに持ち替え、再び作業を開始した。音楽はドアーズをチョイス。ぼくはステンレスのヘラで固着物を削り取っていった。思った以上に良く取れる。いい気分だった。しかし、それは思いのほか時間のかかる作業だったのである。
中略
時計は午後3時を回っていた。作業を開始したのが午前10時。なんという時間の無駄であろう。正月に、こんな時間の無駄遣いをして良いものだろうか。ぼくはヘトヘトだった。茶碗一杯分くらいの削りカスができていた。080102_03ぼくの大事な時間はカスに変換されたのだ。なんだか捨てるのが惜しかった。だれかこの削りカスを買ってくれないか。安くてもいい。そうすれば少しは報われるだろう。(実際、捨てきれず、肥料になるかもしれないと思って木の下に埋めた)作業終了後、昨年末からの続きで、水漏れの栓を取り替えた手水鉢を定位置に戻し、ホテイアオイを浮かべたのだった。

“大掃除はまだ終わっていなかった” への4件の返信

  1. 最近時々さめさんに同行している南国犬です。
    同じく本日換気扇掃除をしたのでお気持ち察し申し上げます。
    我が家はファン式ですが・・油汚れ用の洗剤で・・断念。
    同じくかなりの時間を費やしたのに得るもの少なし。
    手水鉢まで復活させた働きに敬意を表します。
    新入りですが、今年もよろしくお願いいたします。

  2. 南国犬さん、こんばんは。
    換気扇にへばりついた油、あれはホントにしつこいですよね。ぼくも以前はマジックリンなどで奮闘してましたが、能書きほどには…というか、まったく落ちず、苦労しました。数年前、ナフコで見つけた「つけおき、油汚れクリーナー」を使いだしてからは、薄めた液体に浸すだけで、こする必要もなく、ノータッチ。まったく苦労知らずになりました。今回はひどい目にあいましたけど(笑)
    なお、ふつうの換気扇でしたら、重曹をこすり付けるか、重曹を溶かした液にしばらく浸すくらいでケッコウかんたんに取れるんじゃないかと思いますよ。一度試してみてください。
    と、いうわけで、これからもよろしく[E:note]

  3. そんなこといってたら良いお嫁さんになれませんよ。
    あ、今年もよろしく~[E:heart04]

コメントは受け付けていません。