彼は、あの約束を忘れてはいなかった…
夕方、友人Fが、天然の牡蠣をビニール袋に詰めて持ってきた。仕事をサボって取ってきたのだという。天然の牡蠣は潮が引いた後の岩に張り付いているので、ハンマーなどで引っぱたいて外す。さっそくビニール袋から一個取り出し、水で洗って食べてみた。う、うめぇ。天然のせいか、身がきゅっ、と締まっている。もう一個食べてみた。う、う、う、めぇぇ…。ちなみに、ぼくはよく牡蠣に当たる。ふつう、一度牡蠣に当たると二度と牡蠣には近づかないといわれている。それほど牡蠣の当たり方はキビシイ。それでもぼくは食べ続ける。店からの帰り道はルンルン気分であった。今夜の夕食はカキフライ。ぼくの大好物はカキフライ。
ぼくは揚げたての牡蠣にレモンをじゅっと絞ってかぶりついた。
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わーっぜうめかったど