けだるい金曜の午後。カウンターでコーヒーを飲んでいた女性二人に質問してみた。
「あなたは今、人生をどれくらい意欲的に生きてますか? 5段階で評価してください」
○若いほう 「うーん、4くらいかな」 (はにかみながら)
○そうでないほう 「5!」 (臆することなく)
実はこの質問、脳科学者 茂木健一郎著「感動する脳」からの引用です。それによると、
「きわめて曖昧な質問で、答える人も『うーん、3か4くらいかな』と適当に答えます。ところが、この適当に答えた結果が、中枢の脳活動ときわめて精密に対応していることが分かってきました。つまり、自己評価が高い人ほど、脳の活動も活発であるというわけです」
即ち、「ふっ、オレは人生を意欲的に生きているぜ」と勝手に思いこむだけで、脳の活動が活発になるというのです。ウソみたいですが。そこで著者は次のように提案しています。
「意欲がなくなっていると感じたら、意欲を持っている時の脳の状態をつくってしまえばいいわけです。別に具体的な目標などを探さなくていい。無理して何か始める必要もない。とにかく意欲ある脳をつくってしまう。そして一度つくってしまえばしめたもの。脳のインフラが勝手に整備されますから、自然にやる気が起こってくる。やる気が出てくれば、具体的な目標も次々と生まれてくるでしょう」
調子が良すぎる感じがしますが、脳科学者が言ってるんだから本当でしょう。さて、この「意欲を持っている時の脳の状態をつくる」方法ですが、とても簡単です。興味ある方は本を買って読んでみて下さい。ぼくは例によってF少年からタダで借りました。
茂木健一郎「感動する脳」PHP研究所 定価1400円(税別)