きょうは定休日。昨日に引き続き「海辺のカフカ」を読む。ぼくの本を読む速度はかなり遅い。文中、「君のたてたコーヒーはうまいな」などという会話があると、たちまちコーヒーがほしくなり、数分後、ぼくは台所に立っている。主人公がボディ・トレーニングを始めると、いつの間にか本を伏せ、腹筋運動やら腕立て伏せを一生懸命やっている。そんな按配でグズグズのろのろ読み進んでいるうちに、あたりは薄暗くなっている。椅子を窓に寄せ、しばらくは空の明かりでページをめくっているが、街灯が灯りはじめる頃にはさすがに文字を読むのが辛くなる。この物語の舞台は古い屋敷を改造した私設図書館。当然、そこは白々とした蛍光灯ではなく、古びた白熱電灯が暖かく灯っている。わが書斎は寝室の隅にあり、天井には明るさを調整できる古風な装飾電灯が下がっている。そこでぼくは、いつもなら省エネのため蛍光灯を点ける所を、その装飾電灯を選んでスイッチを入れる。物語にマッチした雰囲気になったものの、本を読むには暗い。ぼくは壁のコントローラーを回し、明るくする。明るくなったはいいが、ランプシェードに積もったホコリが俄かに気になりだす。ぼくは納戸から脚立を持ち出すと、ガラスシェードと電球をすべて取り外し、洗面所に並べ、黙々と洗いはじめる。夜は更けていく。物語のページは遅々として進まない。とにかくぼくは本を読むのが遅い。
“本を読む速度” への14件の返信
コメントは受け付けていません。
私も本を読むのは遅いのです。
森茉莉の「甘い蜜の部屋」なんてもう数年かけて読んでます。
主人公のモイラが食べた馬鈴薯のサラダをその通りに作ったりするのはまだ序の口。
モイラと同じような魔力を身につけようとしてはや数年。(最大の原因ですね)未だトライ中。
いつ読み終わるのかしらねー。
森茉莉自身、魔女の雰囲気がありますよね。意地悪そうな魔女。
あきこさんも、そのうち、そうなるのかもしれませんが(笑)、その時は、変なことしないでくださいね。ヒヒヒ
こんばんわ。あまり本を読まない私・・・・・でも時々読むとなんと遅いこと!(-。-;) スプーンさんの場合、”体験型”なのでしょうね(笑) 私の場合、”妄想型”でとにかく読んでるはなから頭の中にその映像が浮ばないと内容が把握出来ず、本の中に入り込めないんですよね~。だから時々まったく自分だけの妄想で違う解釈になってたりします・・・。トホホ
しまった・・・名前が・・・・違ってる。汗汗^^;
サカモトさん、ぼくもそうですよ。冒険小説は特に。
映像や、音がしてこないと、のめりこめない。
主人公といっしょに動き回る感覚を楽しんでいるからだと思います。
村上春樹の扱う小説の主人公は、けっこう好きなタイプなので、つい、マネゴトをしてしまいます(笑)
本読むの、速いんです。
物語もエッセイもマニュアル本も教養本も評論も漫画も・・・村上春樹の初期3部作は(風・ピンボール・羊)半日で読破してしまった・・・オットからは「読書の楽しみを半分捨てている」と言われます。ちゃんと合間にほうれん草と椎茸のサンドイッチも作ったんですけどねえ。
常に新しい本がないと落ち着かない私・・・。
こんな私を救ってくれるのは、経済学と仏教の本くらいでしょうか。あっ、料理の本も♪
大学生の頃、「カルトQ]というクイズ番組で、村上春樹特集があったことを思い出しました。
正直に言うと、ぼくは速く読みたいのです(笑)
速く読める人と、ぼくみたいにノロノロ読む人は、おそらく、その時使う脳の部位が違うのではないか、と想像します。
ところで、ぼくは男なので、麦の花さんとは感性が違うはずなんですが、彼の物語に出てくる主人公、どう思います?とても理屈っぽいと思うのですが、あの、だれに対しても熱くならない涼しいスタンスが妙にセクシーに思えるんですね、ぼくには。
月曜から展覧会が始まって、やっとのんびり本を読んでます。
ケーキを焼いてコーヒー入れて久しぶりにゆっくり♪
本を読むのは早いほうですが、時々お客さんが来るので、いしいしんじのぶらんこ乗り、2日でやっと読み終わりました。
コーヒー豆がないよう!とマザーにおねだりしたのできっと買いに行ってくれると思います☆
わーい☆☆
私は「国境の西 太陽の東」以降、ハルキストから足を洗ってしまったので、それ以前の作品のことしか語れないのですが、私は好きですよ、ああいう男の人。ギラギラしてなくて良いと思います。涼しい顔はしてるけど、理屈っぽい人って実は胸の奥の奥の奥底に熱い何かがあるのを、女は見逃さないのです。
そういうオトコと付き合っていたときもあったなあ・・・遠い目。
☆ティモさん、展示会、気になってました。そろそろココに現れるんじゃないかと(笑)
さっき、お母さんがお見えになり、ティモさんの好きな豆をたくさん買って行かれましたよ。しばらく、ティモさんの話に花が咲きました(笑)
☆麦の花 さん、オトコに対する考察は、さすが、というか、鋭い!わしゃービビリましたで(笑)
ナルホド、麦の花 さんは、決して理屈っぽい男が嫌いなわけじゃないんですね。会話を楽しむのが好きな女性には、サラリと理屈をこねるタイプの男って、退屈を紛らわせてくれそうだし、そばに置いておきたいと思うのでは?
いつもながら、最後の一行がとってもイイですね。
このブログにマッチしてるというか。
気を遣っていただいてありがとう。ウヒヒ
展覧会はぼちぼちです◎
売るつもりじゃなかったけど作品もひとつ売れました。
笑笑。今マザーから電話がきました。
マザーの動向が気になります!!
オカシナことしてなかったかな??
ひととは違うテンポで生きてるひとだから。。。
作品、売れたんですね。すごいじゃないですか。
ぼくも、なんか、買いたいです。
小さなものでいいんだけど。持っていると、不思議な力がわいてくるような。指輪物語の指輪みたいな。
世界中の、どこにもないもの。
マザーの印象などは、今度お店にいらしたときにでも話しましょう(笑)
わーい☆
うれしいです~~
また機会があれば購入してくださいな。
鋳物なのでお高めかもしれませんが。。。
マザーの印象・・・こわいような聞きたいような
ともかくまた一週間くらいしたらおしゃべりしにいきます♪
OK !
お待ちしてます。