今まで、一階の部屋を真っ暗にして音楽を聞いていた。かなりの音量で聞くので、家族は恐れをなして近づかない。学生の頃、変な夢があった。それは自分の喫茶店を持ちたいという夢。その頃、高級なオーディオ装置で音楽を聞かせる喫茶店が流行っていた。一日中いい音で音楽が聞け、おまけに金まで稼げるなんて、なんてステキな仕事だろう…と思った。ちゃんと名前も決めていた。ふたつあって、ひとつは「深海魚」。もうひとつが「夜光虫」。
夜光虫には特別な思い入れがある。免許を取ったばかりのころ、よく夜の海に出かけた。だれもいない真っ暗な海。闇の中に波の音だけが聞こえる。と、ザーッという音と同時に横一文字に青白い燐光が走る。夜光虫の仕業だ。波頭が砕けるときに光るのだ。満天の星の下、海では夜光虫が燐光を放っている。それは夢のように幻想的な風景だった。
今まで、ちあきなおみのChateau Chant 1981というアルバムを聞いていた。波の音、かもめの声、風の音、酒の匂い、時間。それが真っ暗な部屋の中でフラッシュバックする。それは夢のように幻想的な風景だ。ちなみに、このアルバムには演歌はない。すばらしいアルバム。失礼ながら、ちあきなおみがこれほどまでに凄い歌手だとは知らなかった。
スターのイメージ。それは、ぼくにとっては暗い海の波間で幻想的に瞬く星、夜光虫。
“夜光虫” への8件の返信
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こんにちは。
ちあきなおみは凄い歌手ですよ!!
・・・と、私も思います。
彼女の歌唱力や表現力の豊かさは素晴らしいですね。
私もいくつかアルバムを持っています。
購入してから知ったのですが、ちあきさんはファドもお好きなようで
どのアルバムにも数曲ずつ収録されてました。
スプーンさんがお持ちのCDにも入ってますでしょ?
ご主人(←宍戸錠の弟さん?)を亡くされてからというもの、
ずっと表舞台からは身を引いておいでですが、
いつの日かまた歌う姿を見ることができたらなぁ~と思います。
日本で一番、復帰して欲しい歌手です (*^_^*)
そうそう、totto*さんは、ファドがお好きでしたね。
このアルバムはお客様からお借りしたものですが、ファドも入ってました。
「霧笛」
いい曲ですよね。ぼくはMarizaで聞いてました。
ちあきなおみとは訳詩が違っているのですが、ぼくはネットで見つけた次の訳が気に入ってます。
「私の夢を乗せた小舟が波間にただよう。私はその海をかきわけて私の夢を沈めてしまった。私の手は波の青さに染まりまだ濡れている。私の指からしたたる色が寂しい砂浜を青く染める。夜の寒さが身にしみるような風が遠くから吹いて来て 水底の小舟の中の私の夢がはかなく消えてゆく。私はもっともっと泣くでしょう。海の水があふれるほどに。小船を沈め 夢を消すために」
どうです?海の青さが哀しいでしょう。
ちあきなおみ、今夜も聞きます。
高校生の頃、実家の近くにJBLのスピーカー、
「パラゴン」を置いてる喫茶店があったんですよ。
私は その喫茶店に行ってその音を聞くのが夢でしたけど、
高校生の頃って喫茶店に入る勇気も無くて。
ある日、思い切って友達と入ってみました。
高級家具のような実物のスピーカーを見ることは
出来ましたけど そのスピーカーからは、
音が出てませんでした。ガックリした記憶があります。
ところで、ちあきなおみの曲をじっくりと聴いた事が
無いんですが、今回のお話しでだいぶ興味を持ちました。
なしごれんさんが高校生の頃って、何年くらい前なんだろう。
オーディオブームのころは、パラゴンを置いてる店がいくつかありましたね。そう、アレはまさに高級家具。
ボクが通ってた店は、アルテックのA7でした。
狭い店内にバカでかいスピーカー。懐かしい思い出です。
ちあきなおみの曲、いいですよ~~。演歌以外がお勧めです。
あ!、A7ですか~。 懐かしいぃー!
(PCのモニターの前で思わず、声を出してしまいました。)
そう言えばA7も ここ数年、見たことありません。
地方の会館に行った時に 10数年位前までは
見かけたんですけど。
ウチの会社には 物好きが多く、先輩社員の中には そのA7を
自宅のリビングに置いてた者がおりました~。
(部屋は超狭いんです。)
今は 多分、部品の入手が困難と思いますので タダのインテリアに
なってると思うんですが、それでもA7全盛期を知ってる者にとっては
捨てるなんてもったいない 大事なスピーカーだと思います。
ちあきなおみの曲も今どきのスピーカーじゃなくて、A7のような
味のあるスピーカーで聞いたら 尚更引き立ってくるでしょうねー。
(すいません。音の話になると、つい熱くなってしまいます。)
いい先輩をお持ちですね。
ここでオーディオと女房は共存できるのか。という命題が浮上します。狭い家にA7ともなると、物理的にも強い敵愾心が生じるのは必至でしょう。飼い猫が新しいソファを引っ掻く例を持出すのは不謹慎かもしれませんが。
翻って、男らしい男はスピーカーを愛するものです。(まさかね)
>音の話になると、つい熱くなってしまいます
ってことは、なしごれんさんも、オーディオマニア?
またおじゃま致します。
私の場合、オーディオマニアと言える程の者ではありませんけど
音楽(音)を聞くのは大好きなんです。
コンサートに行く機会が多いのですが、私は 出演している
アーティトには もちろん興味あるんですけど、それ以上に
本番で使用しているスピーカーは何を使用して どんな音がするのか
という事に とても興味を持って客席に座ってます。
音って 奥が深いです。
ところで、A7ほどのスピーカーを いつかは自宅に置いてみたいと
夢見てますが ウチの場合、6畳の部屋に許可は
降りなさそうです。
>アーティト以上に、本番で使用しているスピーカーに興味が…
あ~、これはどうみても、マニア、というヤツでしょう(笑)
スピーカーは、まさに強い磁力を発生して、男心を惹きつけますよね。実は、知人に「JBLの4343をくれるからトラックで取りに来い」と言われてるんですが、エッジ交換がわずらわしいのと、なによりも、またまたオーディオの泥沼にハマリ込みそうなのが怖くて遠慮しています。フォースは、あいかわらず強力です(笑)