記憶

今夜の映画は寺尾聰主演の「半落ち」
久しぶりに観る邦画だ。
アルツハイマー病で呆けていく妻を愛するゆえに手に掛ける。
サラリーマン時代、懇意にしていただいたお客様の話を思い出した。
彼女の父は医者であったが、老境に入ってまもなくボケが始まった。
医者であった彼女の父は、これから自分がどうなるのかはっきり悟った。
記憶の喪失、それはつまり愛する娘、家族との別れであった。
父は、娘を前に号泣したという。
現在、彼女の父は入院しているが、彼女を娘として認識できないそうだ。