土曜の午後のマジック

うちは子供連れのお客さんがけっこう多い。
子供はコーヒーを飲まないので、大人がコーヒーを試飲している間は退屈そうである。
その日の気分にもよるが、ぼくは子供だましのマジックを披露して子供の退屈を救ってあげることがある。
これが驚くほどウケる。ウケると調子に乗って、ちがうマジックを披露してしまう。
するとたいていの子供は尊敬の眼差しでぼくを見るようになる。相手が子供であれ、尊敬されるのは気分のいいものである。