
カラマーゾフの兄弟をピンカラ兄弟の仲間と思っている人がいるようだが、それは誤りだ。二つは似て非なるものである。兄弟で思い出したのだが、ずいぶんむかし、テレビでこんな標語が叫ばれていた。「人類は一家、人類は、みな兄弟」。すばらしい標語だ。しかし、続いて「戸締り用心、火の用心」と連呼するのには首をひねらずにいられなかった。さて、今日みたいに暑いヒマな午後、カラマーゾフの兄弟を読んでいると、たとえば、こんな文句がサラリと出てくる。
「科学の中にあるのは人間の五感に隷属するものだけなのだ」
なんだ、定義的にあたりまえのことを言ってるだけじゃないか。でも、ぼくはクラッとくる。電気が流れる。言葉がぼくのスイッチをオンにする。文の流れでそうなるらしい。だれだって、自分のことは自分が一番よく知っている、と思いこんでいる。でも、それは違うんだよね。
四人目の客は客ではなかった

今日、三番目の客は小学校の頃からの友人Yであった。
「明日から町内会の夏祭りをやるんだけど、俺はその係りでね。抽選の景品にコーヒーを出そうと思うんだが…。いい宣伝になると思うよ」
ぼくは何袋か適当に選んで彼に渡した。
「ありがとう。じゃあ、俺はシグリを100グラムもらおう」
景品分は売り上げにならなかったが、彼は自分用に一袋買って行った。とりあえず彼は客であった。
なぜだか分からないが、たいてい金曜日はヒマだ。ぼくはヒマなほうが好きなのだが、売り上げがないと生活ができない。人生とはままならないものなのだ。というわけで、ヒマだなー、ダレか来ないかなー、と思っていると、ドアの開く音が。四番目の客は高校の頃からの友人Sであった。彼は毎週金曜日に豆腐を持ってくる。彼は豆腐屋なのだ。
開口一番、彼は言った。
「寝ちょったとや」 (訳 : おまえは仕事もせず寝ていたのか?)
店にだれもいないと、彼はうれしそうに、必ずこう言う。他に言葉を知らないのだろうか。彼の嫁さんは美人で新聞のコラムを書くほどのインテリなのだが、彼は違う。この夫婦は日常、どういう会話をしているのか。彼は豆腐をぼくに渡すと、コーヒーも買わず、忙しそうに帰っていった。
いい忘れたが、彼の作る豆腐はとてもうまい。ぼくは彼の作る豆腐しか食べないことにしている。つもりだ。
ちなみに、こんなところで作っている。
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とうふ横丁
南九州市川辺町上山田374番地
0993-57-2512
夏バージョン

某ブログにアップされてた写真をおねだりして送ってもらった。
いいでしょ。
火球
カラマーゾフの夏
きのうも暑かったが今日も暑かった。明日もきっと暑いだろう。つまり夏とはそういうものだ。ところで、夏になると、決まって読みたくなる本がある。それはカラマーゾフの兄弟、という本。不思議なことに、夏以外に読みたくなることはない。この本を初めて読んだのは、暑い夏、ガラガラ音を立てる古い扇風機の前だった。すごい作品だと思った。ぼくは猛烈に感動したのである。最近、わが家では省エネと健康を兼ねて扇風機が活躍している。しかし、去年あたりから急に調子が悪くなり、首を振るとき、ガラガラ音を立てるようになった。扇風機が音を立てるとどうなるか。そう、ぼくは、カラマーゾフの兄弟を読みたくなるのである。そういえば、新しい訳のカラマーゾフの兄弟が出ているらしい。ぜひ読みたいと思うのだが、全巻そろえると、けっこう値が張る。しかし、ウワサによると某F少年が購入した模様だ。早く読んでいただけるとありがたいなー、と思う今日この頃である。
タコ病

朝の海は気分がいい。砂丘にも、海にも、だれもいない。ぼくはゴーグルをつけて泳ぎはじめた。ここのところ雨が降らないせいか、水が澄んでいる。少し沖に出たところで、クラゲに出あった。クラゲと遊ぶのは退屈しない。動きがユーモラスだし、形もヘンテコでおもしろい。しばらくクラゲと遊び、再びあてどもなくユラユラ泳いでいると、海底でナニか白く光るものが見えた。貝殻かな、と思って潜ってみると、タコノマクラだった。まずい。タコノマクラを手にすると、ぼくはあのビョーキが出るのだ。タコノマクラを指に挟み、スナップを効かせ、10メートルくらいピュッと飛ばす。着水を見届け、ダッシュ。途中から潜水し、タコノマクラが海底に着地する前に手のひらでやさしく受けとめる。見失ったり、タコノマクラを海底に着地させてしまったら負け。投げたディスクを犬に空中キャッチさせるゲームがあるけど、あれと同じ。カモ。学生のころに思いついた遊びなのだけど、今でも海に行くとこれをやってしまう。今日も無我夢中でやってしまい、気がついたら2時間以上やっていた。なんでこんなにハマるのか、自分でもよくわからない。なお、浅いところでやると、タコが早く海底に着地してしまうし、深すぎると、深追いして危険です。天気の悪い日や、水がにごっている日には向きません。タコが見えないので。

今日はコンデジで撮りました。
jaws
落とし穴
お客さんとコーヒーを飲みながら話していたら、なぜか落とし穴の話になった。子供のころ、ぼくは落とし穴をよく作った。作り方は簡単だ。新聞紙が一枚あれば良い。てごろな空き地にスコップで穴を掘り、水を入れて土を少し戻し、泥沼をつくる。そばにイヌの糞などが落ちてたら、それも混ぜる。新聞紙をかぶせ、周囲を土や石で押さえ付け、新聞紙が見えないように薄く土をまく。あとは誰かが落ちるのを待つだけだ。他愛のない遊びであったが、今どき、こんなことをしたら、問題が起こるかもしれない。今どきの子供は高価な靴をはいているので、泥まみれの靴を見た親がカンカンになって犯人探しを始める可能性が高い。それに最近の子どもは簡単に骨折する。もちろん、ケガをさせるのは本意ではない。そもそも、空き地がないし、穴が掘れる場所もない。つまらない世の中になってしまった。





