ドアを開ければ

080729_01
昨日は炎天下を歩き回ったせいで、軽い日射病にかかってしまった。家に帰り着いてブログを書こうとするのだけど、頭はクラクラ、パソコンの文字はユラユラ。ステキな写真もたくさん撮ったのに、それに付随する文章を書くパワーがサッパリ出てこない。心霊スポットで有名な某トンネルのリポート、喜入で食べた、ウマいソフトクリームの話、などなど。まぁ、しょうがない。それにしても、昨日の入道雲はキレイだったね。

サマーカンカン

080728_02
指宿に向かう海岸通りを気持ちよく走っていると、突如、前を走っていた車が路肩の砂塵を巻き上げ始めた。ぼくは真夏でも車のクーラーを使うことがない。カンカン照りの焼けたアスファルトの上を、窓を全開にして走る。クーラーのボタンというのは飾りなのであって、押してはいけないのだ。男の美学とはそういうものである。
080728_01
前の車がモウモウと砂を巻き上げ始めたので、あわててぼくは窓を閉めた。すると車内はたちまちサウナ状態になり、まずい状態になった。しかたなく、ぼくはあのボタンを押した。海岸通りをしばらく走っていると、左前方に魚見岳と知林ヶ島が見えてきた。今日はいつになくはっきり見えて美しい。まるでぼくを呼んでいるようだ。ぼくはハンドルを左に切って、魚見岳へと向かった。久しぶりにのぼる魚見岳。展望台からの眺めはすばらしかった。左手に小さく見えるのは桜島。
080728_04
魚見岳をあとにし、ぼくはいつもの某植物園に車を走らせた。時計は12時半を指している。炎天下、園内をうろついてる人はだれもいない。ホースを握った係りの人が、あちこちで水をまいている。のどが渇くせいで、氷水を入れてきた水筒も、すぐに空っぽになった。園内を歩いていると、かなり高いところを甲虫が飛んでいくのが見えた。その独特の飛び方はタマムシだ。
080728_08
080728_08_2
手の届くところにとまったら捕まえようと思い、目で追ったが、林の向こうに飛んでいってしまった。青い空に白い入道雲。すっかり夏だ。とてもうれしい。帰り、エントランスホールの前に植えてあるビロウの上を、タマムシが飛んでいくのが目に入った。タマムシは樹上をくるりと旋回し、近くのビロウの葉にとまった。
080728_07
080728_07_2しかし、ずいぶん上のほうで、ぜんぜん手の届かないところだ。そう、欲しいものはなかなか手が届かない。

I Tune 中

080726_01
あさっては定休日なので、もちろんドライブに出かけるのだけど、ドライブ中、どんな曲をかけるか、今考えているところ。案外悩ましい。もちろん、夏っぽい、頭がカラッポになるようなのを選ぶわけなんだけどね。

0時前

080725_01
夜空の真ん中で、宝石のように輝いているのは木星。
山の上に、ごろんと寝そべっている大きなサソリ。
まだまだ寝るのは早いぞ、サソリ。
夏は始まったばかり。

知らなかった裏トトロ

さきほど、家族そろって遅い夕食をとっているときのこと。ぼくが娘に「ジブリで有名な久石譲の名前は、大好きだったクインシー・ジョーンズに由来してるんだって」という話をしていると、娘はそれをさっさと宮崎駿の話にすり替え、「じゃあ、裏トトロって知ってる?」と切りだした。ぼくは知らなかったのだけど、娘の話を聞いていると、それは都市伝説っぽくはあるけれど、妙にうなずける点が多々あって、ぼくはすっかり感心してしまった。食事を終え、ネットで調べてみたら、あるわあるわ、いくらでも出てくる。こんなに話題になってたのに、ぼくはマッタク知らなかった。もちろん、皆さんは知ってるのでしょうけど。
ちなみにぼくは「きょうの猫泉さん」って方の2007年06月15日のブログで裏トトロを読みました。

生え出づる悩み

ぼくは毎朝、鏡に向かって髭をそるのだが、どういうわけか今朝、「どうして男には髭が生えるのだろう」という、子ども電話相談室あたりに出てきそうな疑問が浮かび、それが頭から離れなくなってしまった。必要があるから生えてくるに違いない。でも、すべての人間に必要というわけではなさそうだ。女や子どもには生えないからだ。女や子どもには必要なく、オトナの男だけに必要ってことか。となると、フィメール・チョイスに係わる問題なのかもしれない。もしそうだとしたら、これは重大な問題だ。ぼくは何十年もの間、わざわざ女にモテないようにするために毎朝貴重な時間を割いて髭をそっていたことになる。髭をそらなかったら、ぼくの人生は大きく変わっていたかもしれないのだ。ああ、今頃気づくなんて。明日から髭を生やすことだろうか。

コパカバーナの夏

080721_01

今日は「海の日」とかいう祝日であった。月曜日が定休日のぼくとしては、どちらかというと迷惑な日なのだった。ぼくは原則的に日曜日や祝日には外に出ない。どこに行っても人が多いからだ。しかし、朝起きて空を見上げると、晴れている。ぼくは原則的に、よく晴れた日にはドライブに出かけることにしている。そんなわけで、車はいつものように山を超え、海に向かっていた。白い入道雲が、山のあちこちからピョコンと頭を出している(カワイイ)。なんて気分のいい日なんだろう。昼ごはんにはまだ早かったので、亀ヶ丘に上ってみた。丘の上では、何人かの人が集まって空を飛ぶ準備をしていた。風が少し強いせいで、飛びにくいようだったが、頃合を見て、音もなくふわりと飛び立って行った。行き先は中国だろうか。腹が減ってきたので、来た道を引き返し、海岸道路沿いにある越路浜食堂というところに行ってみた。魚のてんぷらと刺身の定食を頼んでみたが、大変おいしく、満足した。月曜日も開いているようだし、次からはここに来よう。

080721_02コーヒーを飲みたくなったので、某海辺のレストランに向かった。開いているかどうか心配だったが、開いていた。店にはいると、店の奥の席に怪しげなオジサンが数名集まって、こそこそとソーメン流しをやっていた。もしかすると新しいメニューを研究中なのかもしれない。メニューといえば、道路際の看板がリニューアルされていた。今までにないメニューが書き加えられている。

080721_06_1080721_06_2

しかも、その文字列はアナグラムになっていて、メニューの配列を写真右のように変えると「コパカバーナ」の文字が浮き上がる仕掛けになっている。ような気がする。海の見えるデッキでコーヒーを待っていると、そこにマスターがやってきた。「そのTシャツ、カッコイイですね」というと、080721_04
「これはね、ブルースハープをするナントカという人がナントカカントカ…」みたいなことを説明してくれたのだが、ぼくはすぐに忘れてしまった。「マスター、そのTシャツ、よく似合うから写真に撮らせてよ」というと、「いいよ、できた写真はキレイな人に見せてやってね」と、なんかわかりにくいことを言った。帰ろうとすると、「パン、いるね」というので、「いるいる」というと、焼きたての手づくりレンガ焼パンを4個もくれた。マスターは本当はいい人なんだとぼくは思った。コパカバーナ・レストランを後にし、銀河ライダーを見に、風車村に行ってみた。ここは、なぜかとても好きな場所なのだ。2年前の銀河ライダーは、銀河ーイダ…、になっていた。

080721_05
080721_03

暑い午後

080720_02
カラマーゾフの兄弟をピンカラ兄弟の仲間と思っている人がいるようだが、それは誤りだ。二つは似て非なるものである。兄弟で思い出したのだが、ずいぶんむかし、テレビでこんな標語が叫ばれていた。「人類は一家、人類は、みな兄弟」。すばらしい標語だ。しかし、続いて「戸締り用心、火の用心」と連呼するのには首をひねらずにいられなかった。さて、今日みたいに暑いヒマな午後、カラマーゾフの兄弟を読んでいると、たとえば、こんな文句がサラリと出てくる。
「科学の中にあるのは人間の五感に隷属するものだけなのだ」
なんだ、定義的にあたりまえのことを言ってるだけじゃないか。でも、ぼくはクラッとくる。電気が流れる。言葉がぼくのスイッチをオンにする。文の流れでそうなるらしい。だれだって、自分のことは自分が一番よく知っている、と思いこんでいる。でも、それは違うんだよね。

四人目の客は客ではなかった

080718_01
今日、三番目の客は小学校の頃からの友人Yであった。
「明日から町内会の夏祭りをやるんだけど、俺はその係りでね。抽選の景品にコーヒーを出そうと思うんだが…。いい宣伝になると思うよ」
ぼくは何袋か適当に選んで彼に渡した。
「ありがとう。じゃあ、俺はシグリを100グラムもらおう」
景品分は売り上げにならなかったが、彼は自分用に一袋買って行った。とりあえず彼は客であった。
なぜだか分からないが、たいてい金曜日はヒマだ。ぼくはヒマなほうが好きなのだが、売り上げがないと生活ができない。人生とはままならないものなのだ。というわけで、ヒマだなー、ダレか来ないかなー、と思っていると、ドアの開く音が。四番目の客は高校の頃からの友人Sであった。彼は毎週金曜日に豆腐を持ってくる。彼は豆腐屋なのだ。
開口一番、彼は言った。
「寝ちょったとや」 (訳 : おまえは仕事もせず寝ていたのか?)
店にだれもいないと、彼はうれしそうに、必ずこう言う。他に言葉を知らないのだろうか。彼の嫁さんは美人で新聞のコラムを書くほどのインテリなのだが、彼は違う。この夫婦は日常、どういう会話をしているのか。彼は豆腐をぼくに渡すと、コーヒーも買わず、忙しそうに帰っていった。
いい忘れたが、彼の作る豆腐はとてもうまい。ぼくは彼の作る豆腐しか食べないことにしている。つもりだ。
ちなみに、こんなところで作っている。

大きな地図で見る
とうふ横丁
南九州市川辺町上山田374番地
0993-57-2512