暑い夏、海水浴に行って泳ぎ疲れたとき、砂浜に寝転がって砂遊びをする。これがけっこうおもしろい。ハマる。砂山を作って、道路を作り、橋を作ってトンネルを掘る。このトンネルがヒジョーに難しい。山の両側から中心に向かって掘り進み、開通させる。その喜びは、やった人じゃないと分からない。なにもないところになにかを作り出すのって、ほんとにおもしろい。
写真は、某珈琲屋でやってる展示会の手作り粘土作品。
ナルシスβ
先週から新しいブレンドコーヒーを開発中なのである。名前はナルシス。深煎りなので、けっこう苦い。試作品を何名かのお客さんに飲んでいただいているが、ウマイと言う方もいれば、首をひねる方もいる。だが、人の評価など、どうでもいい。ぼくが飲んで、うまければ良い。それがナルシスなのだ。夕方、お客様の一群が去り、カップを洗っていると、荒々しい爆音が近づいてきて店の前で止まった。ドアが開き、やがて表れたのは常連のAMさんであった。
「嫁さんにバイクは止められているんだけど、買ってしまいましたよ」
危ないから、バイクだけはダメ、と言われているらしい。
kawasaki W3というバイクだそうだ。
「濃いのをいっぱい飲ませてください」
ぼくはナルシスβバージョンを作った。
「うまいですね、これ」
彼の好みははっきりしている。気に入らないときは何も言わない。
彼とぼくはカーキチなので、車やバイクの話題でひとしきり盛り上がった。ぼくらは車に対する考え方が、驚くほど一致している。コーヒーの好みも。
きな粉日和
午前中、ぼくの車は遠い砂漠から飛んできた黄色い砂の中を走った。フロントガラスが黄色い粉で染まっていく。そのせいか知らないが、同乗者が途中寄ったスーパーで「そううつだものさんのところで紹介されていた、きな粉のお菓子を見つけた~♪」といって、奇妙なお菓子を買ってきたので、車を走らせながらそれを食べた。ぼくは思った。これをゴビ砂漠のみやげ物屋で売れば名物になるに違いない、と。ゴビせんべい、とか。昼はソバを食った。エビ天ソバ大盛りで1000円。食べながら思った。ソバに1000円払うのは、なんか変だ。1000円あればスシが食えるし。価値観の問題だろうけど。午後はヒョウの中を走った。フロントガラスに白い粒が当たってカチカチ音を立てた。なんだか今日は変な日だった。
はるがきた
はるがきた。ぼくを起こそう。
冬は終わった。
酒の準備をしよう。
北に、東に、南に、そして西に向かって、目覚めたぼくは乾杯する。
音楽を選ぼう、慎重に慎重に。
目覚めたぼくが、夏に向かって歩きだすため。
静かな土曜日
知らないことばかり
ゆめのそら
昼メシ準備完了
何か
今、某豆屋の皇徳寺店で、小花さんちの小さな布小物展を開催しているのだけど、これが予想外の盛況ぶりなのです。展示してあるのは手作りの布小物。どうしてなんだろう。ぼくは正直なところ、驚いてます。でも、その理由、作者のブログを読むと分かるような気がするのです。作者の人柄が作品に表れているんでしょうね。それは、うまく言えないけど、最近、失われつつある何か。