冬に届く手紙

081002_01
さっき本を読んでたら、冷たい風が、窓からすーっと吹き込んできて、背中がぞくぞくした。たぶんこの風は、数日前にフィンランドの谷あいを吹いていた風。ムーミン谷のカバたちは、きっと冬の準備にいそがしいだろうな。ぼくは手紙を書くことにした。

銀杏

081001_01
これはイチョウの種である。
大地に落ちると、やがて芽を出し、立派なイチョウの木になる。
ああ、なんて自然はすばらしいのだろう。
しかし、ぼくはこれをギンナンと呼んでいる。
新聞のチラシに包み、電子レンジでチンして食べる。

081001_02
できあがり。
はぜてないのはペンチで割って食べます。

Mist

昨夜は、某F少年から借りたMistという映画を見た。なかなか面白い作品だった。どこがどうおもしろいの?と聞かれても、それをうまく答えるのは難しい。一緒にこの作品を見たヨッパライ某は、見終わって一言、「ひどい映画だったね」と苦笑いした。見終わって印象に残ったのは、世界とは各個人がそれぞれに描く幻想そのものだ、ってこと。この映画では、各々が描いているその世界に、理解し難い異世界が割り込んでくる。人々は自分の信じる世界を必死に保とうとする。つじつまを合わせようとするのだ。それに失敗すると自分が崩壊してしまう(mistはまさに人の内にあって、見えるはずのものを見えなくしてしまう)。この映画は、そんな世界同士の衝突を描いているように見える。日高敏隆という動物学者が、科学は客観を扱うが、真の客観なんて、あるのだろうか、というようなことをいっている。すべてはイリュージョンじゃないか、と。しかし、その幻想世界も、ある立場からだと客観的に眺めることが可能らしい。ぼくの勘違いでなければ、聖ヴィクトルのフーゴーの言う、「全世界を異郷と思う」ことによって。それはつまり、世界という煩悩を断ち切ることに他ならない。
次のページに聖ヴィクトルのフーゴーの「全世界を異郷と思う者」のことが書かれてました。お時間のある方はどうぞ。
異国の客

mistyな雨の一日

080929_01
冷たい雨が降っている。景色が霧に煙っているのは、ぼくの家が高台にあるせいだ。ぼくはなにも考えずコーヒーをいれ、なにも考えず飲んだ。カップを傾けながら雨の庭に目をやると、ぼくの目は何か青いものを捕らえ、いつもの三倍の時間をかけて焦点を合わせた。
それは青い花だった。
ぼくの知っている雨の一日は、いつもこんな感じだ。
コーヒーを飲んで、雨の中で青い花を見る。そんな一日だ。
これを書いたら、某F少年から借りたmistという映画を見る予定。

玄関のサルガッソ

080928_00
写真はイトタヌキモという水棲植物の花。
今朝、玄関前の手水鉢に黄色い花を咲かせてました。
(手前の青いのは、ホテイアオイのつぼみ)
080928_01
この水草、小さいながらも捕虫嚢を備え、ミジンコなどを捕らえて消化する食虫植物。放っておくと、いくらでも増える繁殖力旺盛なヤツですが、なんと、絶滅危惧IB類(近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)なんだそう。信じられないけど。
080928_02
写真はクリックで拡大します

秋風

080927_01
秋風が君の髪を梳く
ぼくは、甘いきもちでそれを見ている
風に愛される君
ぼくにはわかる
秋風のきもち

センチメンタルな夕暮れ

080926_01
屋上に上がってみた。
夕日が赤かった。
白い花が咲いていた。
ニラの花
小さな花は風にゆれていた。
ぼくは白い花と出会った。
そして別れた。
もう会うことはない。
花の命は短いから。

これもブツヨクか

080922_04
数日前、指宿の某温泉に出向き、ヒノキ風呂に浸かった。
すると、オレはこいつが無性に欲しくなった。
だれかオレにくれないか、ヒノキ風呂。

サイボーズ009

080924_01_2
お客様から頂いた手づくりのパン。
切り口が細胞みたいだったので、写真に撮りました。
題して、「ミトコンドリアパン」
硬くて、ずっしり重い。とてもおいしかったです。

残り5ページで

昨夜は遅くまで探偵ものの本を読んでいた。
深夜2時を回ったころ、ぼくは眠くなってきた。
あと5ページで完結。
しかし、ぼくはベッドにもぐりこんだ。
愛すべき探偵だったが、彼は終わり間近でぼくの手を離してしまった。