というわけで店を閉めた後でレイトショーに出かけた。夕食はインド人のカレー屋で辛いカレーをと考えていたのだけど、ヨッパライ某がカレーはいやだ、と言うのでヤキメシとギョーザにした。腹がへっていたので思わずヤキメシは大盛、酢豚と野菜炒めを追加した。しかしテーブルにそれらが並んでみると、到底食べ切れない量であることが判明。残そうと思ったけれど、必死になって全部食べた。ジャンバルジャンは空腹の子どもたちのためにパン一つ盗んで投獄されたという
万が一のためにとポケットにハンカチをしのばせた。が…
泣いてたまるか
明日の夜、映画レ・ミゼラブルを見に行こうと考えていたのだが、突如、予想しなかった問題が目の前に立ちはだかった。午前中にいらした常連のMさんがこう言ったのだ。ぼくは2回見に行きましたが、館内のあちこちですすり泣く声がしました。ぼくもハンカチ無しでは見れませんでした…。まずいな。いい大人が泣きながら映画を見るなんて。ぼくは行くのをやめようかと迷い始めた。昼過ぎ、常連の某F少年がやってきた。ぼくは言った。レ・ミゼラブル、涙無しには見れないんだって?すると昨日レ・ミゼラブルを見てきたF少年はきょとんとして言った。え?泣くんですか?彼はひとしきり思い巡らしていたが、どの場面で泣くべきなのか、まったく心当たりがない様子だった。
A LONG VACATION 最終日
朝起きると9時を回っていた。朝寝坊できるのも今日までだ、と思うと悲しかった。悲しみはいつもぼくの近くにいる。朝食をとり、近くの図書館に本を借りに行った。すると門に「休館日」と書いてあった。悲しかった。悲しみは…以下同文。Uターンして家に戻り、明日からの仕事の準備に取り掛かった。店の屋上にある自家菜園用にと、先日ドライブの帰りに購入しておいた臭い肥料をトランクに積み込み、店に向かった。店に着くと、さっそく臭い肥料を屋上へ運んだ。一袋15kg。それを抱えて、階段を上る。それを4回繰り返す。全部運び終わったところに菜園の管理者がやってきて、おお、ちょうど今から肥料を買いに行こうと思っていたところじゃ、と言い、一袋抱えていって畑にまいた。ぼくは店に戻って、明日の仕事の準備をはじめた。
A LONG VACATION 5日目
A LONG VACATION 4日目
天気が良かったので、ドライブに出かけることにした。どこに行くか考えるのがめんどうだったので、南のあの辺で寿司でも食おう、ということになった。
南のあの辺とは、山を越えて左に曲がり、ずっと走って右に曲がって左に曲がって、また右に曲がって、まっすぐ行って信号を左に曲がり、坂をくねくねのぼった、あのあたりのことだ。そこから歩いて丘を上ると、突然、視界が開け、眼前に東シナ海があらわれる。
昼めしは、いつもの漁港近くの食堂で、地魚定食と寿司定食を注文した。
いつもなら安いほうの寿司を頼むのだが、今日はいわゆる正月ということで無理して高いほうを注文したが、やはり高い方の寿司はうまかった。次にこれを食べるのはおそらく一年後の正月だろう。
帰りに海に面した公園に寄ってみた。
上を見ると、なんか飛んでいた
家に帰って、アイスクリームを食べた。初ブラックモンブラン
A LONG VACATION 3日目
朝起きると、とても静かだった。そうか、きょうはあの日か。日の出でも見ようと思ってベランダに出たが、東の空は雲に覆われていた。ぼくはトイレに行って、また布団をかぶった。朝起きると、とても静かだった。そうか、きょうはあの日か。時計を見ると10時を過ぎていた。脳の出力20%。左後頭部に鈍痛がある。決まってこの日の朝は頭痛が痛い。しばらくして家族三人がそろい、いつになく豪華な朝食となった。いつもは朝食をとらないのだが、今日はあの日なのだ。朝食後、あたたかい日が差す部屋で足の爪を切った。ふと、ぼくは思い立って椅子の修理を始めた。背もたれがぐらつく椅子をずっとほったらかしにしていたのだ。このままだと、いつか運の悪い人が大怪我をするのである。かわいそうに。必要な工具をそろえ、修理を開始する。にわかに脳の出力は50%に上昇した。隠しネジを見つけ出して六角レンチで締め付ける。椅子に腰掛け、思い切り背もたれにもたれてみた。ふっ、パーフェクトだぜ。脳の出力は再び20%に低下した。さて、いうまでもないが、こんな日は焚火をするのに適している。ぼくは焚火を始めた。
A LONG VACATION 2日目
長い休日の二日目は自宅の大掃除であった。簡単な朝食を済ませると、いつものように風呂の掃除に突入。スポンジにカビキラーを吹き付け、それで壁のタイルを拭いていく。半分ほど拭き終わったあたりで気分が悪くなった。目も痛い。クラクラしながらしつこく拭き続けていると虹色の幻覚が現れた。このままでは死ぬかもしれないと思い、よろめきながらベランダに出た。するとそこには、ゾウキンと化したスナフキンが。トイレ掃除担当、息子の仕業だった。ああ、ぼくの大事なスナフキンのタオル。風呂掃除は午前中一杯かかった。
次は台所の掃除だ。換気扇のファン、レンジの五徳や受け皿を外し、大きなバケツに投げ込む。そして、特殊な洗剤に3時間ほど浸け置く。その間に、台所の壁や流し台にこびりついた油汚れをゴシゴシ擦り取る。BGMはマーラーの大地の歌とバッハのマタイ受難曲を選んだ。3時間ほどの作業なので、マタイが終わる頃に作業は終了する。
掃除の途中、屋上に上がって今年最後の太陽を見た。夕日を眺めていると、訳もなく、しんみりした気分になった。
作業が長引いたせいで、夕食は8時過ぎになってしまった。
夕食は、年越しソバ。
来年もよろしく!
A LONG VACATION 1日目
A LONG VACATION 前夜
あしたのこころ
今日は働きすぎてしまった。
さっき帰ってきて、カレーを食った。
カレーには白菜の漬物が一番合う。
でも、なかったので、韓国直輸入キムチ、というのをたくさん載せて食べた。うまかったので、お代わりをした。あしたもいそがしいのだろうか。それは明日にならないと分からない。おやすみ