朝起きると時計は9時を回っていた。昨夜は遅くまで部屋の掃除をしていた。窓を開けたまま出かけたら、あの火山から飛んできた灰色の粉が部屋中に積もっていた。ぼくは黙々と掃除機をかけ、ぞうきんを何度も洗いながら灰色の粉をふき取った。ぼくはその日のエネルギーを使い切って眠った。朝起きると時計は9時を回っていた。家には誰もいなかった。キッチンには熱いコーヒーが入ったポットもなかった。空は暗い灰色で風が強かった。昼食は何にしよう
読書灯
今日は年に一度のヨッパライ某の誕生日。ビールで乾杯したあと、今日は特別にあのテーマ曲をかけて誕生会をスタートさせた
ケーキはいつものように近所のケーキ専門店で調達。ここのケーキは甘すぎないところがいい
プレゼントは例によって迷いに迷った挙句、読書灯、というものにした。彼女は時間があれば本を読んでいる。まるで本の亡霊にとりつかれたように。ぼくは思う。人生を削ってまで本を読むのはどうかしてる。なんて言いつつ、キミの目が悪くならないように、とか言って読書灯をプレゼントするぼくもどうかしてる。そうだ、この矛盾を解決するべく、ショーペンハウアーの「読書について」も一緒にプレゼントしよう。本を読むとバカになる理由を痛快に述べている読書家必読の名著だ。プレゼントされた読書灯で、本を読むとバカになる、という本を読む。なかなかステキなアイデアだが今回はやめておこう
微熱少年の夏
そろそろ夏の準備をしなくちゃね
あの島になにがあるの
ツタンカーメンの豆
店のお隣の庭に遊びに行ったら、変な色のエンドウ豆がいっぱいぶら下がっていた。写真を撮っていると、お隣のご主人がやってきて、それはツタンカーメンのエンドウだよ、と教えてくれた。ツタンカーメンの墓から出てきた豆を植えたら、なんと発芽した!というあの奇跡の豆だ。これを食べるとツタンカーメンの呪いで腹をこわし、死ぬこともある。という話はまだ聞かない。なんだか興味がわいてきて、店に戻ってネットで調べてみた。するとおもしろい記事が見つかった。それはツタンカーメンのエンドウ? という記事。それによると、あの吉村作治氏いわく、「ツタンカーメン王墓からエンドウ豆は出土していません」。 はぁ? 以下、その記事。記事の真ん中あたりに、
—- 控え室で協議会の会長の井上さんという方から「ツタンカーメンのエンドウ豆は本物か」という質問を受けました。これはどこに言っても聞かれることなんですが、ツタンカーメン王墓からエンドウ豆は出土していませんとしか答えようがないのです。どうも大賀ハスのことがあるのでこれを信じやすく、全国的に広がっているのですが、何回違うといっても書き続ける新聞に問題があるのだと思います。 —-
とあります。なーんだ、つまんないの
ぼくも植えてみようと思ったのに。ツタンカーメンの呪いの豆
a long vacation 5日目
赤く点滅していたカラータイマーが青に戻った。仕事のことなどすっかり忘れて5日間休んだ。
キミのカラータイマーは点滅してないか。カラータイマーの役目はキミを守ること。もし点滅してたら、とにかく休もう。ん?点滅したことなんて一度もないって? キミのカラータイマーは壊れてるのかもよ
a long vacation 4日目
予報では午後から雨とのこと。ドライブに出かけるのはあきらめ、朝一番で散髪に行った。いつもは車で行くのだが、時間はあるし、ウォーキングを兼ねて歩いて行った。片道1.5キロの道のりは、ほぼ全行程、遊歩道。この遊歩道にはブルーベリーロードというしゃれた愛称が付いており、側面はブルーベリーで埋まっている。それが仄かに色づいて、なかなかいい具合。散髪の帰り、雨が降り出した。途中、運動靴をたくさん外に干している家があったので、チャイムを鳴らし、「通りすがりの者ですが、雨が降り出しましたよ」と教えてあげた。今日のぼくは機嫌がいい。いつものぼくはこんなことはしない
昼食はどこで食べようか、と迷い、おもしろい映画があったらそれをみて食事にしよう、ということになった。でも、興味を引く映画はなかった。とりあえず駅ビルに出かけ、買い物をして食事をすることにした。駅ビルは多くの人であふれかえっていた
帰りにいつものJazz喫茶に寄って食後の珈琲を飲んだ。スピーカーの高音域を受け持つホーンがピカピカのラッパになっていた。ドライバーは前と同じものだそうで、とてもいい音を出していた