雨の中を
金曜の夕暮れ
マグロラーメンの夜
夏のまぼろし
「豆乳鍋を食べたい」という家族からのリクエストがあったので、山の上の豆腐屋に豆腐と一緒に豆乳を配達してくれるよう、メールを送った。すると、豆腐屋の美しい奥様から次のような返事が届いた。
ありがとうございます。承知致しました。
爽やかな秋晴れが続いてますね。ここから直ぐの丘の向こうの集落に、向日葵が一面に咲いてる所がありますよ。一人5本まで持ちかえり出来ます。鎌も置いてあります。地域おこしの一環なんですが。向日葵の黄色の透き通るような爽やかさは、真夏の向日葵では味わえませんぜ ♪
ひまわりが一面に咲いている? やれやれ、七日は立冬だというのに。ひまわりは夏のシンボル。夏の訪れを知らせてくれる大切な花。ぼくの精緻な脳内カレンダーが狂っちまったらどうしてくれるんだー!とかいいつつ、車を南に走らせた。
たしかにひまわりは咲いていた。でもそれは夏に咲くひまわりとは別のなにかだった。そう、これは夏の幻。あぜ道に置かれたベンチに腰掛け、秋のうららかな日を浴びながらうとうとしていると、過ぎた夏が夢のように走り抜けていった
二人でワインを買いに行く
今日
なんとなくピクニック
顔を布団から出し、時計を見ると7時40分だった。もうすこし寝ようと布団をかぶったが、なんだか眠れそうになかった。年をとったせいかもしれない。
弁当を作ったから、どこか行こう、と、ヨッパライ某が言うので、どこに行こうか考えてみたけど、寝ぼけてて何も思いつかなかった。
結局、コスモスを見てイチョウを見て、海を眺めながら弁当を食べよう、ということになった。ヨッパライ某の母も誘ってみたが、血圧の問題とかで、参加できなかった。
山の上の公園は人気がなく、風の音と川の流れる音が聞こえるだけだった。イチョウは少ししか紅葉してなかった。
山を下り、海の見える丘に上った。
東シナ海
魚肉ソーセージは?と聞くと、冷蔵庫にあった材料だけで作ったから、ないよ、とのことだった。3人分なので、けっこうな量。おにぎりは12個もある。
ヨッパライ某が2個、ぼくは8個食べた。家の中だと4個くらいしか食べられないのに不思議だ
どこかの島からロケットが飛んだ
丘の上に着いた時、車のタイヤがずいぶん減っていることに気付いた。時間に余裕があったので、帰りに某ホームセンターに寄ってタイヤを交換した。作業を待つ間、ヨッパライ某は夕食の買い物、ぼくはとなりのバスターミナルに行って機関車の写真を撮った
10月のある午後、のんびりしたピクニックにでかけた
高校生の常連客がいて、得意な科目は物理学だという。今朝、コーヒーを買いに来たので、店のレジの上でゆらゆら揺れている針金細工を指さし、これはニールスボーアの原子模型をモデルにしたモビールなんだよ、と言ってみた。すると彼はそれを見つめたままフリーズしてしまった。原子は小さすぎて目に見えない。宇宙は大きすぎて目に見えない。ぼくはふと、イームズチェアで知られるイームズ夫妻が作ったあの短い映画を思い出した。そして彼に言った。おもしろいからヒマなときにでも見てみたら。科学が好きな人にはとてもおもしろい映画。それはこんなナレーションではじまる。
10月のある午後、シカゴの湖畔でのんびりしたピクニックが始まった。
土曜の午後はバラ色の人生だった
お客様が途絶えた午後、先日録音した「村上RADIO」というラジオ番組を店のオーディオ装置で聞き始めた。聞いてるうちにだんだんまぶたが重くなり、うとうとしていると、何とも心地よい歌声が流れてきて夢心地になった。ジャックニコルソンの歌う、バラ色の人生