微熱少年の休日

変な夢を見て目が覚めた。多分、きのう打ったワクチンのせい。外に出ると昨日同様、すっきり晴れて絶好のドライブ日和

しかし予想通り、ヨッパライ某はワクチンに当たって熱を出し、布団に丸まってうなっていた。

ぼくは何ともなかったので、山を越えて海に行こうと思ったが、万が一、急に熱が出たらまずいかも、と思い、近くの公園で散歩するにとどめた

マンサクが満開。公園では親子連れやカップルが桜の木の下で弁当を広げていた。テントを張ってる人もいる。あちこちで明るい笑い声が上がる。平和だ。若葉に覆われたきれいな大木を見つけ、近寄って写真を撮ろうとすると、例外なくその下には弁当を広げてる人たちがいた。というわけで、あまり写真は撮れなかった

腹が減ったので、家に帰って昼食を作った。ブロッコリー、レタス、ソーセージ、タマゴ焼などを食パンに挟んで屋上のテーブルに持って行った。ヨッパライ某はベッドに寝込んだまま、うなされていた。夢の中で怪獣に襲われているのかもしれない。念のため、ぼくも体温を計ってみたが、37度ちょうどだった。

川風

ぼくらは川沿いの歩道を歩いていた。
桜が満開。
川風が君の髪を乱し、花びらを散らす。

君が好きな三月も今日までだね。
え? あたし三月が好きだなんて言ったことないけど

ふたりでお鍋を

あしたは休みで、今夜はナベだった。ワインを飲みながら、今日店であったおもしろい話を四つしようと思った。第一話は今日最後にいらしたお客さんが
「こんど、いちご狩りに行くんだ、そこ、食べ放題なんだって」
「へえ、どこにあるの?」
「加世田農園」
「加世田にいちご農園ってあったっけ」
「あるわよ、ほら」と言って、スマホを目の前に差し出した。
「志布志って書いてあるじゃん!」
「えーっ!」
第二話は、きれいな女の子が二人やってきて・・・という話だけど長くなるので割愛