江ノ島

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午前中、なぜか江ノ島のことをずっと考えていた。ぼくにとって江ノ島は特別な場所
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夕方、何の前触れもなくyokohama美少女がやってきた。彼女は天災のように忘れた頃にやってくる。写真は、最近彼女が愛用しているフィルムカメラ
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美少女は土産の入った袋を差し出し、今度の土産は変なのじゃないよ、きっと、すごく喜ぶと思う。といった。開けてみると、それは江ノ電サブレというお菓子であった
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今日、江ノ島のことをずっと考えていたぼくはぎょっとした。なにか特別な力が働いているのかもしれない。とにかく、ものすごくうれしかった
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そこにバイク乗りの常連さんがやってきてヨコハマの話になり、カメラの話になって、バイクを見てみたい、ということになった

ぼくを待ち続けるドア

考えている
考えている
地下室への階段を下りていく
下りていく
気がつくとぼくは薄暗い廊下を歩いている
歩いている
やがて古びた木製のドアに突き当たる
そのドアは初めて見るはずなのにとても懐かしい
ぼくはためらうことなくノブをつかみ、ドアを開ける

分解人間ベム

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オレは分解人間ベムだ。目の前に機械があると、つい分解したくなって、うずうずする。昔は良かった。ねじ回しがあれば、たいていの機械は分解できた。しかし今は違う。簡単に分解できたのは遠い昔の話になりつつある。まず、ねじが見当たらない。隠しねじといって巧妙にねじが隠されていることがあるが、それはまだいい。最近では、接着剤で接合面が閉じられ、分解不能になっているものがある。某社のコーヒーメーカーがそうだった。温度ヒューズが飛んだのだろうと目星を付け、分解修理しようとしたが、その手がかりがない。接着剤で完全に閉じられていたのだ。分解できない機械の悲しさをぼくはそのとき味わった。なお、この悲しさは女性には分からないと思う
写真はお客様からお預かりして修理中のコーヒーミル

黄色い花

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台風が遠ざかり、雨が止んだので近くの畑をぶらぶら歩いた。
作物の一部は昨夜の風でくしゃくしゃになっていた。
くしゃくしゃの中の黄色い花。
花はいつも笑顔を忘れない

だからピンボケ

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サラリーマンだったころの話。
今とは違って、撮った写真は写真屋でプリントしていた。
風景写真が主だったが、女性たちの写真もずいぶん撮った。
女性を撮るのにはコツがあって、ピントを少し手前に外す。
ピンボケの写真をプレゼントすると、たいへん喜ばれた。
そんなわけで、ぼくの手許には彼女らの写真は残っていない

テントの穴

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店のテントはずいぶん前から穴が開いている。修理代を見積もったら5000円くらいと言われた。数年前の話だから、穴が成長した今、それは10000円くらいに膨らんでいるかもしれない。毎年この時期になると、この穴から冷蔵庫付近に夕日が差してくる。悪くない。19世紀のヨーロッパのような趣がある。ヨーロッパにはまだ行ってないけど、そんな気がする

South Bound

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南の島で仕事をしている友人が、南の島から新しい話を持ってやってきた。ああ、今年も南の島に行けなかった。今年こそ、来年こそは、といつも思いつつ。
ああ、明日にでも行こう、あの島へ。そしてあそこに小屋を立てよう。壁は泥土、屋根は草葺きでいい。豆の畑は畝を九つ、蜂蜜用の巣はひとつ。その蜂たちの羽音のなかで独り暮そう。ああ、あそこなら、いつかは心も安らぐだろう
イニスフリーの湖島 イェイツ 加島祥造 訳