流れ星

風呂から上がり、屋上で涼んでいた。東の空にスイカのような月が浮かんでいた。南の空にはオリオン、頭の上には火星が光っていた。流れ星を見たら下に降りよう、と思い、しばらく空を眺めていたが、いつまでたっても流れなかった。あきらめて降りようと思ったとき、火星の横からプレアデスに向かって、けっこう大きな星が流れた

冬の晩秋

今日は定休日。先週はワクチン接種のせいで休んだ気がしなかった。目を覚ますと既にヨッパライ某はどこかに出かけていて、家にはぼく一人。明るい窓のそばに新聞を広げ、足の爪を切った。それからコーヒーをカップに注ぎ、それを持って屋上に上がってベンチに腰掛けた。雲一つない空。休日の朝の見本みたいな朝

昼食をどこでとるかずいぶん迷った。遠くに行きたかったが、今日は歩きたい気分だったので、車の中にいる時間を減らそうと思った

結局、いつものように漁港近くのスシ屋に行くことにした。山を越え、海に向かっていると、黄色く色づいた大きなイチョウの木が目に留まった

例年、この時期になると、イチョウはほとんど落葉して裸になっているが、今年は温かいせいか、冬だというのにまだ晩秋の装い

近くの広場でゲートボールをしていたおばちゃんの話によると、この建物もイチョウももうすぐなくなるとのこと

昼過ぎにスシ屋に着いた。今日も客が多い。ぼくはエビフライ、ヨッパライ某は安い方のスシを注文。とてもおいしかったです

どうしようもなく長いオレの足

近くの丘から海を見下ろす。だんだん雲が広がってきた

帰りに店のお客さんおすすめの鳥刺しを買った。ヨッパライ某は、すっきりして好きな味だといった

わが家のもみじ

ワクチン二日目

ベッドから起き上がり、よろめきながらドアを開けると朝の光が部屋に射して充満した。今日は第一火曜で仕事は休み。どこかドライブに出かけたかったが、ヨッパライ某がワクチンの副反応で寝込んでいる。

一人で遠くに遊びに行くのは、なんだか悪いような気がしたので、近くの公園に行って、好きな木の写真を撮ることにした

鮮やかに紅葉しているモミジバフウ。葉っぱが寒そうに震えていた。何かぼくに話しかけてるみたいに

公園を歩き回っていたら腹が減ってきた。家に戻って冷蔵庫をあさり、焼きそばを作った。味付けは塩とコショーとナンプラー。休日なのでニンニクをたくさん入れた。とてもおいしかったです。ヨッパライ某は寝込んだまま起きてこない

午後4時。太陽は西に大きく傾いている。もうすぐ冬至だしね。冬を少しでも楽しもうと思い、屋上に出て熱いコーヒーを飲んだ

ワクチンの夜はミスティ

今日は仕事は休み。ドライブに出かけたかったが、午前中は5回目のワクチンを打つ予定になっていた。繁華街にある病院で接種を済ませ、昼食はデパートの食堂で、かた焼きそばの大盛り

デパートの地下で饅頭を買って、グループホームにいる大正生まれの伯母を訪ねた。コロナのせいで、近くで話すことはできなかったが、元気そうだったのでほっとした。雨の中を走って海に出る。冷たい雨と風が心地よかった

帰りにスーパーに寄ってワインを買った。変なラベルの瓶が目についたので、それをチョイス。夕食後、スモークチーズをかじりながらグラスを傾ける。スモーキーなのにミスティな夜

ロマンチストは やめられない

先日「かごしまタラソニュース」を発行しているYさんからこんなメールが届いた。

「かごしまタラソニュースを購読されている複数の読者から、長島さんはとてもロマンチストなんですね。文章を興味深く読ませていただきました、との声が寄せられました」と。

少し前ブログに書いたのだけど、ぼくはタラソニュースに「私と海」という題のエッセイを書いた。それを読んだ読者から、これを書いた人はヘビー級のロマンチストですね、との感想が届いたという。
やれやれ、またか。ぼくはメールを読んで思った。数日前もある女性に「あなたってロマンチストね」と言われたばかり。ぼくのことをロマンチストと呼ぶ人はとても多い。特に女性たちからは。ぼくが勝手にそう思っているだけなのだろうけど、ロマンチスト、という響きにはどこか現実逃避的な、あるいは星菫派の詩人よろしく感傷的な世界に耽って閉じこもっている偏屈者、といったイメージが重なる。そう、決して褒められているようには思えない。確かにぼくはロマンチストだ。しかし、世のロマンチストたちがきっとそう思っているように、ロマンチストはやめられない。ずっとロマンチストでいたい。(もちろん、やめようと思って止められるものでもない)
ぼくの書いた「私と海」に、レイチェル・カーソンのセンス・オブ・ワンダーの一節を引用したが、その巻末には次のような一文がある。

わたしは、スウェーデンのすぐれた海洋学者であるオットー・ペテルソンのことをよく思い出します。彼は九十三歳で世を去りましたが、最後まで彼のはつらつとした精神力は失われませんでした。彼の息子もまた世界的に名の知られた海洋学者ですが、最近出版された著作の中で、彼の父親が、自分のまわりの世界でなにか新しい発見や経験をするたびに、それをいかに楽しんでいたかを述べています。「父は、どうしようもないロマンチストでした。生命と宇宙の神秘をかぎりなく愛していました」オットー・ペテルソンは、地球上の景色をもうそんなに長くは楽しめないと悟ったとき、息子にこう語りました。「死に臨んだとき、私の最後の瞬間を支えてくれるのは、この先に何があるのだろうかというかぎりない好奇心だろうね」と。

小春日和

天気がよかったので、山の上の公園に紅葉を見に出かけた

枯葉のじゅうたん。葉っぱを集めて焼き芋を焼いたらうまいだろうな

やっぱり長いオレの足

昼食はカツオで有名な港町で

ヨッパライ某は西郷丼という、一見、うな重みたいな漬け丼セット。ぼくは相変わらずカツオのたたき。とてもおいしかったです。ヨッパライ某はカツオのハラカワがすごくうまかったといって、近くの店でハラカワを買っていた

温かい風が吹いて、ちょっと暑いくらいだった

夕暮れ時は

コウモリがたくさん飛んでいた。冬眠の準備だろうか。でもエサになるような虫はほとんど飛んでなかったようだけど