別府アルゲリッチ音楽祭のポスターが、当店にいらした一部の女性の熱い視線を集めている。そのポスターはトイレの横に張ってあるのだが、どう見てもクラシックには縁のなさそうな女性が足を止め、一様にポスターの右下あたりをじっと見つめている。
「ひとは見かけによらんもんだな」
ぼくは感心しきりであった。しかし、違ったのである。先週のある日、いつもマンデリンしか買わない通称「マンデリン姉ちゃん」が、レジの近くに置いてあるアルゲリッチ音楽祭のチラシを見て叫んだのだ。チラシは壁のポスターの縮小版で、A4サイズである。
「ねえ、これ、だれだっけ!」
彼女はチラシ右下の小さな写真を指差している。下の字が小さすぎて読めないらしい。
「ナカリャコフ」
ぼくは声に出して読んだ。
「でしょう!やっぱり」
字が読めないくらい目が悪いのに、切手ほどの写真がだれなのかはすぐに分かったらしい。
「いいよねーナカリャコフ」
彼女は写真を見つめたまま、ため息混じりに言った。
「見に行けば? 4月に別府に来るんだよ」
ぼくは言った。
「この人はだれ?中島みゆき?」
「マルタアルゲリッチ。知らないの?」
「ぜん、ぜん」
ぼくは唖然とした。
「いいよね~、ナカリャコフ~」
彼女は猫にマタタビのような様子なのだった。どうやらナカリャコフの顔は、女性族にとってフェロモンのようなものらしい。
“ポスター” への12件の返信
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えー、私そうでもないかなあ。別段ハンサムとは思わないなあ。
デーモン小暮閣下をすんごいハンサムと公言してはばからない女に言われたくないだろうけど(^^;このナカムラコフという男性。?ん?ナカリコフ?
え~、アルゲリッチの方が有名なのにぃ~・・・。昔、スタニフラフ・ブーニンとかいう人が、ショパンのピアノコンクールで優勝したときに、すごいブームだったよ^^。もう女の子のフィーバーすごくて、日本講演のチケットもソールドアウトだったんだって。そのナカヤコフとかいう人と、同じ国かも^^。ロシアの人だっけ?スケートもだけど、ロシアの男性の人って人気あるよね^^。なんかフェロモンがあるのかも(爆)。
☆あきこさん、ナカムラコフって、読み間違ってますよ。ナカムリャ君です。ハンサムにもいろいろあると思うのですが、デーモン閣下って、地獄系ハンサムですよね。ナカムリャ君は、頭にドーナツが似合う天国系。ぼくがもし女だったら、閣下とデートするほうが気楽でいいかな。ナカムリャ君とは、いつも目に星を浮かべてないと嫌われそうな気がする。彼の前で屁でもひったら、即絶交、みたいな。
☆みいのすけさん、そうなんです、ロシアの男ってフェロモン系なんですね。ぼくがむかしロシア人だったころは、そりゃもう、とんでもなくモテたものでした。そういえばあのころ、ぼくはこんな言葉で口説いていたなぁ(遠い目)
君のひとみに乾杯。ロシアより愛をこめて。
確かにー!
閣下はじめ地獄系ハンサムさんには「ちょっとトイレいってくる」
っていえると思うけど、
天国系天使にはその場で浄化の儀式をされてしまいそうだもん。
ちなみに、地獄系ハンサムさんとはお好み焼き食べれますが、ナカムリャ君とはレエスのかかったテエブルで薔薇紅茶とビスキュイでなければ許されなさそうです。
パソコンが壊れたまま一向にメーカーからの知らせが無い、寂しい毎日をおくっていると 情報の遅れが 本当によくわかる。久しぶりに私のことが書かれているではないか!!! それにしても かなり 私らしくない行動だったみたいで ウヒヒッって感じ!!! みんな ナカリャコフを粗末に扱うではない!! きっとタタリがあるぞよッ ついでに 目が悪いではなく かなり老眼(遠視)がすすんで小さい文字はほとんどメガネなしでは・・・・・・・気を遣ってくれてうれしいなぁ~~~~
☆あきこさん
浄化の儀式か~。ありそうな気がする。
キスの前に「あ、ちょっとまって」とかいって口をアルコール消毒されてみたり。ちなみに、ボクも息が臭い女の子は苦手だけど。
☆マンデリン姉ちゃん
ヒエ~~! 前回もそうだったけど、まさか見てるとは思わなかったので、スゲービックリしましたがよ。特殊なアンテナが働くのでしょうか。これだから女性はコワイ。ほんとに。
そーですか、老眼なんですか。見た目は若いのにね…
パソコン、早く帰ってくるといいですね。
セルゲイが来鹿した際、楽屋で挨拶をしたのですが
そのとき、(感極まって)グギッと音が出るくらい強く握手をしてしまいました。
彼は「オウッ!」って叫んだあと苦笑いしていましたが
きっと、怒っていたに違いありません。 Ψ(@`∇.´@)Ψウケケケ
おや、ロビさん、握手したんですか。ドキドキ(はぁと)
不思議な感情が芽生えなかったですか?うふ
ロビさんセルゲイ・ナカリャコフが来鹿した時にお会いしたんですか!?うらやましいなぁー
私は単にナカリャコフがカッコイイから好きなのではなく、文化センターでナカリャコフがトランペットをそっりゃーすっごいテクニックで演奏をしたのを観て感激!!!そしておまけに おまけですよカッコイイから忘れられなくなっている。それだけなのです。ということで 本当はクラシック好きのマンデリン姉ちゃんでした。
マンデリン姉ちゃ~ん、名前がないよ~(笑)
今思い出したのですが、ロビさんは、彼自身トランペッターなんですよ。彼のブログには、ペットを吹いてる彼のカッコイイ写真が…なかったっけ(笑)。そういえば、だいぶ前だけど、店でモーリス・アンドレの超絶演奏の話しで盛り上がったことがあります。ナカリャコフの演奏も、そうとうすごいんでしょうね。
本当はクラシック好きのマンデリン姉ちゃん…
分かってますよ。うふ
実にまるく甘ったるいセルゲイの音・・・・
ベルがチョ~下向きという演奏スタイルと共に
好き嫌いが分かれるところですが
天才トランペッターであることは間違いありません。
あ・・・・ ボクも練習しないと。 (〃゜▽゜;A
天災トランペッター、某島に現る!!
一度聞かせてください、ニニロッソとか。
そうだ、吹いてるとこ、youtubeにアップしてみてよ。