明るい朝

151119_01 いつもより早く目が覚めた。朝は例外なく憂鬱。死にたくなるほどひどいこともある。それが持ち前の暗い性格から来るものなのか心の病気なのかは分からない。ドアを押し開けてベランダに出た。空が気持ち悪いくらい青かった。何かまずいことが起きる前触れじゃないかと不安になったが、たぶん、気のせいだろうと気を取り直し、洗面所に向かい、顔を洗った。出勤まで時間がある。何をしようか。ぼくは先日図書館から借りたレイモンド・カーヴァーの本をつかんで娘の部屋に行き、椅子に腰掛けた。部屋は娘が出て行ったときのままになっている。この部屋は朝日が差してきて、午前中はとても明るい。短編を二つ読んだ。それぞれの主人公に共感できて、とても愉快な気分になった。こんな明るい朝は久しぶりだ