A LONG VACATION 6日目

あれは二年前の初冬だったと思う。某火山湖の北にある看板の壊れた古いレストランで昭和風オムライス食べた。なぜかそれを思い出し、急に食べたくなった。既にお昼前だったが、ヨッパライ某を誘って北に車を走らせた。

到着したのが1時28分。駐車場に車を入れようとした時、ヨッパライ某が叫んだ。「準備中になってる!」仕方なく、さらに道を進んだ。数キロ先に小さなレストランがあるのを知っていたから。駐車場に車を止め、車を降りようとして気づいた。店のドアになにか札が下がっている。「完売しました」

こんな日もあるさ、とぼくは笑った。道沿いに洒落たパン屋があったので、そこで色んなパンを買い、山の上の火山湖に向かった。湖のほとりに設置してある東屋のテーブルにパンを広げ、ちょっと遅いランチ。湖面を渡ってくる風が涼しくて気持ちよい。避暑地に来てるみたいだね、と、ヨッパライ某がうれしそうに言った

湖を一周するつもりだったが、土砂崩れの通行止めはまだ続いており、いつもとは逆回りで遊歩道を歩いた。街では見かけないトンボがいて、ぼくはそれをカメラで追いかけた。ヨッパライ某は先に歩いて行って見えなくなった。雷雲が発生しているらしく、ずっと雷が鳴っていた

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