空はミルク色に霞んでいた。春だから。ぼくの頭もひどくかすんでいた。例によって変な夢を長時間見たせいで。川でおぼれている人を助ける夢だった。助けてみると、それは大変な美女だった。ぼくは困ってしまった。分かる人にはわかる話だ
左手に海を見ながら海岸通りを下って行く。どこまで行っても空は霞んでいた。ぼくの人生みたいに。ふと思い出した。仕事で使うシャツがすり減ってきていることを。道沿いにいつもズボンを買う店があるので、そこに寄ってみた。ちょうどセールをやっていて、気に入ったシャツが半額だったのでつい3枚買ってしまった