久しぶりに読んでみた。やはりスゴイ人だ。
一九六七年一一月六日
退屈からの脱出
部屋は、落ち着いて安心して快適に住むようにできていなければならないはずだ。そのくせ日本人の部屋は、殺風景で空間ばかりがガランとしており、私などは息がつまりそうで、そんな部屋にいると発狂しそうになる。それに日本人には変な哲学があって、狭い空間をできるだけ広く見せるために、必要なものだけしか置かない。それ以上のものを置くと狭い部屋が、もっとせまくなると考えるからである。しかしこれはたいへんな間違いだ。狭い部屋こそ、狭く見せるのが部屋づくりの理想的な姿だ。部屋の端から端まで行くのにも、道具の少ない部屋なら簡単に到達できるが、むしろ混乱していると、足の踏み場もないために、なかなか到達できず、時間がかかる。ということは逆に空間を広く使っていることになるのだ。退屈な時間を救う唯一の方法は、空間を埋めることである。こうすることによって、現代の退屈な狂気の精神から脱出することが可能になってくる。〔婦人公論〕
“退屈からの脱出” への2件の返信
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こんばんは。
先日は失礼しました m(–)m
氏のブログ拝見しました[E:note]
今にも画面から飛び出してきそうな猫ちゃんの画像がいっぱいでした[E:cat]
ビニール袋をかぶったタマがおもしろかったでしょ?