仕事から帰ってリビングのドアを開けると、「チョーシンセーバクハツ、ソーガンキョー!」と、ヨッパライ某が振り向きざまに叫んだ。続いて奥にいた娘が「大熊座で超新星爆発があったらしいよ、双眼鏡で見えるかも」と翻訳した。というわけで、書棚の奥で永い眠りに就いていた双眼鏡をたたき起こすことになった。独身のころ、星野観測のために購入した明るいF値を持つ双眼鏡だ。ケースから出すと、思った通り派手にレンズが曇っていた。ぼくはレンズクリーナーで曇りを取り除き、本来の性能を発揮できるようにした。次に、超新星の位置を確認するためにネットで検索した。M101の中に現れたことが分かったが、同時に今夜のような満月の夜には小型双眼鏡の手に負える相手でないことも判明した。それを話すと、ヨッパライ某はまるで希望の星が消えたようにがっかりした。とりあえず屋上に上がり、大熊座のミザールとアルコルの逸話などを解説し、それを双眼鏡で見せてやった。見えた!と言って喜んでいた。超新星は、その上の辺りだよ、と言うと、しばらく双眼鏡で探していたが、見えない、と言った。おそらく彼女の頭には花火が爆発したような風景が浮かんでいたのだろう。
“2100万年前の出来事” への4件の返信
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さすがぁ。酔っ払い某。
うちもそろそろ天体望遠鏡欲しいですぅ。
宇宙好きがいるからなぁ。
男性の作った男の歌を女性はどんな気持ちで聞いてるかなんて。ふかいですねぇ。男はやっぱり女よりロマンチックなんですね。
わたしも乙女な気持ちを忘れないように人生楽しみます
こんばんは
天体望遠鏡、いいですね。
ぼくは天体望遠鏡で月を見るのが好きです。
しつこくウサギを探すんですけど、まだみつかりません。
ある夜、たまちゃんみたいなウサギが望遠鏡に向かって、おいでおいでをしながらウィンクしてくれるような気がして。
男って、ロマンチックでしょ
はははっわたしみたいなウサギですかぁ。
ウッ詐欺ですね。。オヤジだわ。
天体望遠鏡ってどのくらい出すといい感じに見れるんでしょうかね?
今朝は光年について説明してもらいました。
太陽までは光の速度で、八分だそう。
ペテルギウスが、爆発すると、太陽が二つの明るさで、二週間くらいは白夜なんだそうよ。すごいねっ。
光年について勉強したんですね。この記事「2100万年前の出来事」は、そこから取った話題です。この超新星までの距離が2100万光年なんですね。つまり、もしこの星を見つけて、アレだ!と叫んでも、それは2100万年前の星の姿なんです。もうそこにはないかもしれません。ですから、ぼくとたまちゃんが100光年離れて住んでて、お互い、望遠鏡で相手を見ながら話をしたとすれば、望遠鏡に見える相手は100年前の人なんですよ。すげーなー。 ん? なんか変