ぼくは毎朝ラジオを聞きながら通勤している。先日、いつものように某国営放送のラジオビタミンという番組を聞いてたら、「陰暦で暮らそう」というコーナーで、ゲストの某作家がおもしろいことを言った。柚子湯に使うユズの実は、太陽を表しているんじゃないか、というのだ。冗談っぽく話していたのだけど、「柚子湯=湯治湯」説なんかよりずっと説得力があるように思えた。北欧の冬至祭は太陽の復活を祝う祭りだ。高緯度の土地では冬に向けて次第に昼が短くなり、ついには太陽が昇らなくなる。このまま二度と太陽が昇らなかったら…。太陽系という概念を持たなかった昔の人たちは、きっと本気で心配したことだろう。と、いうわけで、ぼくは「新説・柚子湯」に従い、太陽に見立てた、ま~るいユズの実を湯舟にポッカリ浮かべ、エンヤの「And Winter Came」でもかけながら、のんびり湯に浸かろうと思うのであった。プカプカたくさん浮かべたいゴージャス系の方には、ニーノ・ロータの「太陽がいっぱい」あたりがよろしいかと。