憎きバッタがプランターのバジルを食い荒らすので、庭のプランターを二階のベランダに移した。半月ほど前のことである。ベランダに積み上げたブロックの上に載せておいたら、さっそくそこにネコが乗って、落ちた。仕事から帰って水をやろうとベランダに出てみると、プランターはお椀を伏せたような悲しい姿になっていた。ぼくは泣く泣くプランターを起こし、あたりにこぼれた土をかき集め、くしゃくしゃに折れ曲がった3株のバジルを元のように丁寧に植えなおした。
ぼくはネコをしょっ引いて、顔を思い切り左右に引張ってやろうと思ったが、ネコがプランターとともに落ちるさまを想像したら思わず笑いがこみ上げ、そんな気分は吹き飛んでしまった。このネコは先日も二階の網戸を駆け上り、弾みで外れた網戸とともに一階の駐車場に落下したのである。ぼくはぐちゃぐちゃに折れ曲がったバジルをあきらめていたのだが、毎日水を欠かさず与えていると、見よ、生え際や折れ曲がって水平になった茎から立派な茎が何本も立ち上がり、以前の数倍もの葉を茂らせたのだ。ところで今日は、知覧町の特攻基地に行った後、腹がへったので某そうめん流しに行ってきた。空いた席に座ると、そこはバベルの塔に似た左利き用そうめん流し器のあるテーブルであった。ぼくは新しくできたメニュー、「ハーブ焼定食」というのを食べた。ハーブ焼きとは、ローズマリーをまぶして塩焼きにしたニジマスのことであったが、とてもうまかったのは言うまでもない。
以下、2006年3月 6日の記事「バベルの塔」から貼り付けました。
↓ ちなみに、ふつうのヤツ ↓