雲の向こう

朝起きると時計は9時を指していた。今日は月曜日で定休日。目覚ましは鳴らない。顔を洗い、キッチンに降りてポットのコーヒーをカップに入れ、屋上に上がった。空はどんより曇って今にも雨が降り出しそう

テーブルに腰掛け、先日ポチったガルシアマルケスの短編集を手に取った。主人公は退役軍人の大佐。妻や友人たちとの日常の会話に名状しがたい味があって読んでて心地よい。昼間から人生なんて言葉を持ち出すと軽薄なヤツだと思われそうだが、この短編を読んでたら人生についてまじめに考えたくなった気がするかも。素直、素朴に生きないと人生は見えなくなってしまうんじゃないか、みたいな。読み続けたかったがテーブルに雨がぽつぽつ落ち始めたのでキッチンに降りた。

どこかで食事にしよう、ってことで高速を北に走り、某河口にある、漁協がやってる食堂に向かった。車を走らせながら、さっき読んだ本の話をする。ヨッパライ某はお気に入りの焼きサバ定食。茶碗蒸しがついて今時900円。ぼくは店員おすすめの限定刺身定食。とてもおいしかったです。帰りに市場でカンパチとマダイのアラを買った。そして沖縄の県魚グルクン。グルクンは主に熱帯の海で獲れるはずなのに、産地を見ると甑島。このあたりでもたくさん獲れるのだろうか。カンパチはアラ煮に、マダイは塩をまぶしてグリルにする予定