昨日は一日中雨だったが、今日は朝からスカッと晴れている。いわゆる、絶好のサボリ日和だ。サラリーマンの頃はよく仕事をサボったものだった。だが、自分で仕事を始めた今も、よくサボる。こんな天気のいい日に仕事をするなんて。というわけで、お客様がいなくなると、カメラ片手に店から抜け出す。店に戻ると、中でお客さんが待っていることもしばしば。これでいいのだろうか。ぼくが社長だったら、そんな社員は首にする。今日も、外で写真を撮って店に帰ると、お客さんがちょうど中に入ろうとしているところだった。
「あ、ちょうどよかった、あの花の名前を知ってたら教えてください」
と、ぼくは言い、お客さんを連れ、となりの家の向こう側に咲いている黄色い花のところに行った。
「モッコウバラ、ですね、これは」
彼女は、にこやかに言った。
「へぇ~、詳しいですね」
ぼくは言った。じゃあ、これ知ってますか?と、隣の家の玄関に咲いている花を指差した。
「なんでしょうね、分からないわ」
彼女は首をかしげた。
「これはオガタマといって、バナナの匂いのする花なんですよ」
ぼくは得意になって言った。
ふーん、と言って、彼女は花に顔を寄せた。
「ほんとだ、いいにおい」
「俗に、バナナツリーって言うらしいですよ」
このまえ憶えたばかりの知識であったが、ずっと昔から知っているような口ぶりでぼくは言った。ぼくはいろいろ知っているフリが得意なのだ。ところで皆さんは、下の写真の右側にある青い花を知っているだろうか。もちろんぼくは知っている。去年の今頃、変な名前で覚えにくかったのを必死で覚えたのだ。知ったかぶりはけっこう大変なのである。
“知ったかぶり男は今日も行く” への3件の返信
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私も天気のいい日は仕事をほおって散歩したくなります。なんとかその衝動をおさえてますけど^^
左はジャスミンですよね。
右はよく見えないですね。なんだろー??
こんにちは。
その「何気ない一言の会話」から出会いが始まり、片想い(特に相手が異性の場合)になり、例えその人と会えなくなっても、想い出となって残るのですよねぇ~[E:think]。
人の出会いは不思議なものだと、9時から男は思います。
もしかしたらその花の名前は「(日本名)覚えられない名の花」(そんな花、無いだろ!(笑))
それでは・・・
☆じとさん、ご存知のように、普段のぼくは、狭いコンクリートの箱の中を囚人のように行ったり来たりしてます。天気のいい日は、遠いメキシコの海に、思いを馳せております。ショーシャンクの空、いい映画でしたねー。左はジャスミン、右の暗いのは、ニオイバンマツリ、という、いい匂いのする花でした。
☆9時から男さん、出会いは不思議ですよね。そこに人生の分かれ道が生ずることもあります。新しい道に足を踏み入れるか、そのまままっすぐ歩き続けるか。問題の花、去年覚えたばかりの花なのですが、ニオイバンマツリ、という変な名前の花なのです。