カウンターに西日が差し始めるころ、お菓子係のN君がケーキを持って現れた。
ぼくは右奥の黄色い四角、クラゲ美女は左の三角、N君は残った丸いのを取った。
人生は選択の連続。
もしぼくが三角を選んでいたら、たぶんぼくはここにいない
流星
風呂から上がって屋上で涼んでたら、オリオン座の右側を大きな火球が飛んだ。おうし座流星群が極大、とのことだったので、もしかすると、じゃんじゃん飛ぶかも、と思い、しばらく見つめていたが、なにも飛ばなかった。首が痛くなったので部屋に戻った。
そんな月曜日
夜、エアコンを買いに行く
わが家のダイニングの空調は30年前に家を建てて以来ずっと、夏は扇風機、冬は石油ストーブ。ぼくはそれが気に入っていた。物憂げに首を振り続ける扇風機、そしてストーブに載せたヤカンが止むことなく湯気を吹いてる風景。それらはゆっくり流れていた昭和の時間を思い出させてくれる。わが家は高台にあるせいか、夏は比較的涼しく、特にダイニングは真夏でもクーラーを入れたいと思うことはあまりない。昭和風情の生活はこのまま続くように思われた。ところが数日前、「ダイニングの石油ストーブを電気ストーブにしてほしい」とヨッパライ某が言いだした。灯油を運ぶのがきついのだと。そう、ぼくたちはいつの間にか年をとってしまったのだ。軽かったものが重くなり、近かったところが遠くなる。そんなわけで、今日、仕事を終え、店じまいしたあとで、近くの電気店にエアコンを買いに行った。
メンテナンスモード 2日目
朝起きてカーテンを引くと、昨日の雨がうそのように晴れ渡っていた。太陽が少し昇ったころ、ホテルを出て散歩に出かけた。昔、よく遊びに行っていた喫茶店までのんびり歩いて行ったが、喫茶店があった場所は更地になっていた
海を見ながら朝食
海辺の道の駅で買い物をした後、植物園に行ってみた。コスモスが満開
シナチクの入ったラーメンを食べたい、という同行者がいたので、それがありそうな食堂に進路を取った。たまたま、その途中に先日ヒマワリを見に行った部落があったので、寄ってみた
シナチクの入ったラーメンなのです
山の上の公園に行って、イチョウの色づき具合を確かめた
夕食は、帰りにスーパーで買ったフランスパンとチーズとワイン。それに山の上の公園近くの道の駅でオランダ人が売っていたフィッシュ・アンド・チップス。とてもおいしかったです
今日は年に一度の、大きなローソクに火を灯す日
メンテナンスモード 1日目
OFF
揺れて満月
ススキを見に行った
チリからスペイン
仕事から帰宅し、部屋に着替えに行こうとすると、「ちょっと買い物に出かけてくる」とヨッパライ某が言った。「じゃあ、ついでにワインを買ってきて、プリンスデバオの赤」とぼくは言った。ここのところずっとチリの安いワインだったので、久しぶりにこれを飲みたくなった。テーブルに料理が並び、さっそく開けて乾杯しようとすると、「1000円だったよ」と言う。「へー、そういえばラベルがピカピカになってるね。中身も上等になったのかな」などと言いつつ飲んでみたが、いつもと同じ味がする。「あまり変わらないな、価格は3倍くらいになってるのに」とぼくは言った。あとで分かったのだけど、このワイン、今日は特売日で、3本で1000円だったのだ。ヨッパライ某には「3本で」という文字が見えなかったらしい。