最近、奇妙な夢を見る。変な夢はよく見るのだが、ここ数日の夢といったら、細部がよく描かれていて、ひどくリアルなのだ。今まで見たことのないタイプの夢なのである。何か注意を払うべき意味が含まれているような気がして、ちょっと気にかかる。
バジル2世
憎きバッタがプランターのバジルを食い荒らすので、庭のプランターを二階のベランダに移した。半月ほど前のことである。ベランダに積み上げたブロックの上に載せておいたら、さっそくそこにネコが乗って、落ちた。仕事から帰って水をやろうとベランダに出てみると、プランターはお椀を伏せたような悲しい姿になっていた。ぼくは泣く泣くプランターを起こし、あたりにこぼれた土をかき集め、くしゃくしゃに折れ曲がった3株のバジルを元のように丁寧に植えなおした。
ぼくはネコをしょっ引いて、顔を思い切り左右に引張ってやろうと思ったが、ネコがプランターとともに落ちるさまを想像したら思わず笑いがこみ上げ、そんな気分は吹き飛んでしまった。このネコは先日も二階の網戸を駆け上り、弾みで外れた網戸とともに一階の駐車場に落下したのである。ぼくはぐちゃぐちゃに折れ曲がったバジルをあきらめていたのだが、毎日水を欠かさず与えていると、見よ、生え際や折れ曲がって水平になった茎から立派な茎が何本も立ち上がり、以前の数倍もの葉を茂らせたのだ。ところで今日は、知覧町の特攻基地に行った後、腹がへったので某そうめん流しに行ってきた。空いた席に座ると、そこはバベルの塔に似た左利き用そうめん流し器のあるテーブルであった。ぼくは新しくできたメニュー、「ハーブ焼定食」というのを食べた。ハーブ焼きとは、ローズマリーをまぶして塩焼きにしたニジマスのことであったが、とてもうまかったのは言うまでもない。
以下、2006年3月 6日の記事「バベルの塔」から貼り付けました。
↓ ちなみに、ふつうのヤツ ↓

7年後
店の駐車場で、クマゼミが鳴いている。
今日も朝から狂ったように叫んでいる。
クマ、というだけあって、ムカツクほど声がデカい。
そのむかし、セミのいない国の学者が日本に来たとき、セミの声を聞いてこう尋ねたそうだ。
あれは何という鳥ですか。
セミがいない国で思い出したが、奄美大島にはクマゼミがいないらしい。ほんとうだろうか。ほんとうなら妙な話だ。
駐車場に植えてあるケヤキの支柱にセミの抜け殻があった。たぶん、7年前のいまごろ、ここで狂ったように鳴いていたセミの子。
7年前、ぼくは今より7才若かった。あたりまえの話だ。
今鳴いているクマゼミの子は、7年後に地上に姿を現す。
そして、そのときぼくは7つ歳を取っている。あなたも。
夏の終わり
A LONG VACATION 3日目
短いようで短かったLONG VACATIONもついに3日目となった。コーヒーを飲みながら今日は何をしようかと考えているうちに12時のサイレンが聞こえてきた。それは遠い知らないところから流れてくる。ぼくはこのサイレンの音が嫌いだ。好きな人がいるから鳴らすのだろうが、嫌いな人がいることも時には思い出して欲しい。今日は昨日に引き続き、天気が良かった。屋上でぼんやり雲を眺めていると、いつしか時が過ぎていく。それは、たとえばこんな情景だ。あれはショーシャンクの空だったろうか。刑務所での野外作業の休憩時間、塀にもたれたモーガンフリーマンが空を流れる雲を眺めている。時に思う。どうしてぼくはここにいるんだろう。
A LONG VACATION 2日目 未知との遭遇
はやくもLONG VACATIONは2日目に入ってしまった。数日前の予報では曇り一時雨とのことであったが、朝から思い切り晴れていた。そんなわけで、車は山を超えて海に向かっていた。行き先は笠沙にある例の海辺のレストラン。なぜそこに行ったかというと、お盆でも開いているかどうか気になったからである。行ってみると開いていた。しかも客が多い。少し意外であった。コーヒーを飲んで、次の目的地に走った。実をいうと今日の本当の目的は開聞山麓のハーブ園でハイビスカスシャーベットを食べることだったのだ。店に着いたのが4時。閉店は5時とのことだったが、ペルー風リゾットがセットになっているAランチを頼んだ。まだ昼ごはんを食べていなかったのだ。シャーベットは思ったとおり、とてもうまかった。ぼくはしみじみと食べた。これでぼくの夏も終わりである。ハーブ園を後にし、近くの某植物園に向かった。
この植物園では現在、「竹とうろうの夕べ」というイベントをやっていて、夜の10時まで園内をぶらつくことができる。ぼくは「竹とうろう」には興味がなかったが、夜中に園内をうろつけるのには興味があった。日が沈む頃、開聞岳が望める広場に行ってみたが、夕日はもう沈んだあとだった。せっかくなので写真を撮っていると、山頂付近を銀色に光る球形の物体が移動している!飛行機にしては小さすぎるし…。そうだ、アレはいわゆるひとつの、UFOだ!
ぼくは無我夢中でシャッターを切った。
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A LONG VACATION 1日目
今日から夏休み。長いようで短い三日間のLONG VACATION.
その第一日目はスニーカーを洗うことから始まった。夏休みの一日目にはスニーカーを洗い、天日で干す。そう、これが清く正しいLONG VACATION第一日目の朝の過ごし方なのだ。
中略(酔っ払っていてうまく書けないので)
夕方、墓参りに行った。数年前から、ぼくも墓参りに行くようになった。ぼくは墓が嫌いだった。線香のにおいも大嫌いだ。でも、墓参りに行くようになった。歳を取ったせいかもしれない。
中略(酔っ払っていてうまく書けないので)
墓からの帰り、だれかがバーベキューをやろう、と言い出した。天気もいいし、わるくないな、と思い、すぐに賛同した。炭をおこし、照明の準備などをしているうちに材料が屋上に運ばれてきた。息子がいないので今日は家族3人で行った。いつものビールサーバーでビールを注ぐと、冷えてなかったのか泡ばかり出てきた。そこでぼくは宣言した。
「人生の四分の三はアワである!」
しかし聴衆の反応は鈍く、妻と娘のどうでもいい会話が一瞬途切れただけだった。
後略(以下同文)
ソバ屋は意外と遠かった
店を閉めた後、蕎麦ダイニング ニコラスというソバ屋に行ってきた。近いつもりで歩いていったら、けっこう遠かった。この店は、某弟が、先月くらいにオープンさせた店。らしい。実は、ぼくは知らなかったのだけど、たまたま某SNSで話題になっているのを見て一週間ほど前に知ったのだった。
そのSNSの記事を転載したページが公開されてますので、興味のある方はご覧になってください。
ところで今夜は、天気が良ければペルセウス座流星群が観察できますね。さっき夜空を見てみたんですが、雲間からカシオペアや白鳥座が顔を出してました。うまくいけば見られるかもしれません。月が沈むのを待ってます。
渋谷で暴れるカメ
今日は月曜で定休日。遊びにも行かず、朝から店に出かけ、焙煎機の煙突掃除をした。いつもは、お盆休みの初日に行うのだが、今回は盆休みをパーフェクトに休もうと思い、今日済ませることにしたのだった。午後2時過ぎに終了したので、店を閉め、車のオイル交換に行った。家に帰って、屋上で雲を眺めながらビールを飲んだ。夜の時間がたっぷりあるので、F少年から借りていたEARTHという映画を見た。そのカメラワークのすばらしさには舌を巻いた。何匹ものバショウカジキが小魚の群れをすごいスピードで追い回すシーンがあるのだけど、あの長いクチバシがカメラを回しているダイバーに刺さったら大変だと思い、見ていてハラハラした。極めつけは巨大なホオジロザメ。リアリティがすごい。あまりの恐ろしさに、ぼくは完全にフリーズしてしまった。このまま寝たら、絶対に悪い夢を見ると思い、気分なおしに、巨大カメが渋谷で暴れる映画を見た。なんとなく、すっきりした。
むし
ほとんどの女の子は虫が嫌いだ。チョウチョは好きよ、とか言っていながら、まず、さわろうとはしない。そして、キライな虫のチャンピオンが、ほぼ間違いなくクモである。いま、カタカナでクモ、と書いたのにはわけがある。そう、漢字の「クモ」という字は、それだけで嫌がられるからだ。そんなわけで、このブログにクモは登場しない。このブログは女の子も見ているから。でもぼくは虫が好きだ。子どもの頃はいつも虫を追いかけていた。今も追いかけているが、手にしていた捕虫網はカメラにかわった。虫の写真をこのブログに載せるのは、さっき言った理由で、いささか抵抗がある。でも、今回、登場させてみた。ちょっとグロテスクだけど、セミの写真。とても美しい。恐ろしいものを孕んでいるからこそ、美しいと感じるのだと思う。
P.S.
ふと思い出したのだけど、虫は苦手だけど、ダンゴムシは好き、という女の子はけっこういる。このダンゴムシ、堤防を猛スピードで走り回っているフナムシの仲間。ぼくはあのフナムシがとても苦手だ。台所にいる黒い虫に似てるじゃないですか。
お口直しに、花の写真でも。