18:02の西空

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昨日の晩飯はカレーだった。ぼくは今ダイエット中なので、夕食はお代わりをしない、と決めていたのだが、昨夜はカレーだったので、お代わりをした。家庭において、カレーとは必ずお代わりをするべきものなのである。カレーを一皿分だけ作る人はいない。カレーというのはタマネギやジャガイモ、肉を切り刻み、大きなナベに放り込んで何人分も作る。4人家族なら10皿分くらい一度に作る。それをたった1皿しか食べないというのは間違っている。と、ぼくは思う。ところで今日はこんなことを書くつもりじゃなかったのだ。店の屋上で夕日を眺めていたら、シチューが食べたくなったので、そのことを書こうと思ったのに、書き始めたらカレーになってしまった。

天使と悪魔

昨日、インタビューの専門家から、こんな質問を受けた。
コーヒーの魅力って何ですか?
ぼくは、何も考えずに、こう答えてしまった。口が勝手に動いた。
「非日常性かな」
ぼくにとって、珈琲は不思議な飲み物だ。悪魔的ですらある。さびしい時、ぼくは珈琲を飲む。するともう一人のぼくが現れて、何か言う。酒ではこうならない。酒は自分をぼかしたり際立たせたりするが、ぼくの期待する非日常的なことは起こらない。ぼくは非日常的なことに興味がある。だから、今日から始まった、CERNのLHCプロジェクトの展開をとても楽しみにしている。このCERN、「ダ・ヴィンチ・コード」の作者、ダン・ブラウンの小説「天使と悪魔」の舞台。ダ・ヴィンチ・コードはおもしろく読ませてもらった。が、その前編ともいえる天使と悪魔は、これを読んだお客様の話では、イマイチ腑に落ちない点がある、らしい。(非日常を超え、荒唐無稽の域に達している?)でも、やっぱり、読んでみよ~~っと。CERNのことも知りたいし。

ながしまこ

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いつの間にこうなったのか知らないが、googleを使って検索すると、検索窓の下に、ベローンと、余計なのが出てくるようになった。なんだか、使いにくくてしょうがない。さっき、某珈琲豆屋を検索しようとしたら、ベローンの中に、当該豆屋が出てきて、ちょっとびっくり。その横の 4,100件、とは、いったいなんだろう。

心変わり

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蛾というのは昼間は飛ばないのだと思っていたが、数年前から、黒とダイダイの綺麗な羽を持つ、一見、蝶のような蛾がやたらと飛び回り始めた。イヌマキの葉を食い荒らすキオビエダシャクという蛾である。オレは蝶にはやさしいが、蛾にはキビシイ。蝶が飛んでくると、「やあ、ごきげんよう。いい天気だね」などとオレは微笑んでみせるが、もしそれがキオビエダシャクならば、即座に叩き落とす。かもしれない。夕方、庭に出てみると、小さな蝶が飛んでいた。シジミチョウだ。すかさずオレは、「やあ、」と、心で挨拶しようとした。が、その蝶が庭のソテツにとまった。
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「ん? この構図、どこかで見たような気がするな」
オレはソテツに止まっているシジミチョウを見て、首をひねった。
「もしや」
オレは大急ぎでそのシジミチョウの写真を撮り、パソコンを開いて“ソテツ シジミ”で検索した。すると
「ソテツの害虫が大量発生 珍チョウ、クロマダラソテツシジミ」
という記事が躍り出た。オレの悪い予感はあたってしまった。そのシジミチョウは、カワイイ顔をしていながら、オレの大事なソテツを食い荒らす、害蝶?だったのである。十日前の新聞にその記事が載っていたのをオレは覚えていたのだ。オレはこれからどうすればいいのだろう。シジミチョウへの挨拶は。それとも見つけ次第、即座に叩き落とすべきなのか。
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くらげなぼく

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いまからぼくは、ぬるーぅーいお風呂に、ながーぁーーく浸かって、海にいるクラゲみたいになって、それから寝ようと思います。
じゃあね。

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日が沈んで夜になった。
南西の空に三日月が浮かんでいた。
店を閉め、車に乗ろうとした。
だれかがぼくを見ている。だれもいないはずなのに。
あたりを見回して、ぼくはその正体を知った。
ぼくを見ていたのは、氷だった。
氷という字が、じっとぼくを見ていた。
字には魂が宿っているのかもしれない、
と、ぼくは思った。

ブツヨク同盟各位

K1069701読書の秋。食欲の秋。そしてブツヨクの秋。と、いうわけで、今回、デンマークはボダム社の製品をいくつか仕入れてみようと思ってます。とりあえず明日あたり、フィルター部にチタンを用いたボダムドリッパーが入荷する予定です。
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入荷次第、珈琲ブログで詳しく案内する予定です。

もしもし

ぼくは、電話で「もしもし」と言うことはもちろん、相手にそう言われることにも、かなり抵抗がある。他の人はそう思わないのだろうか。昨日たまたまめくっていた本に、次のような新聞投稿の記事が載っていた。それを読んで、ぼくはホッとした。ぼくと同じように考え、悩んでいる人が、世間にはちゃんと存在しているのだ。みなさんはどうなんでしょう。
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ハリガネムシの午後

数日前、通勤中にラジオを聞いてたら、某国営放送の子ども電話相談室という番組の中で、小学生がこんな質問をした。
「プールでハリガネムシを見つけました。ハリガネムシは、どうやって飼えばいいのですか?」
負けた、と、ぼくは思った。ハリガネムシとは、ご存知のようにカマキリなどに寄生する細長いミミズのような生物である。寄生したハリガネムシは、成長すると宿主を水辺に誘導し、宿主が水におぼれると、その体内から這いずり出てきて棲みかを水中に移す。そこで相手を探し出し、生殖する。ぼくも小学生の頃、カマキリの尻から出てきた糸のようなものがクネクネ動き回るのを見て甚く感動した口である。が、この奇妙な生物を飼おうなどとは決して思わなかった。なにせこいつは虫の尻から出てきたのだ。子どもには子どもなりの美意識がある。おろしたてのシーツのような微熱少年の感性はスカトロジーを解し得るほど成熟していなかったし、少年の中で頭をもたげた目くるめく好奇心は、幼い平坦な美学の下にあえなく屈服したのだった。
という、メシがまずくなるような話を今頃なぜ思い出したかというと、11月に某珈琲豆屋の皇徳寺店で行う「カラフルパワーハウス」という作品展のポスターの記事をさっき読んだせいなのだった。その記事を書いたのは、桑原明日香さんって方。以下、その記事から抜粋。全文を読みたい方は、ポスターの写真をクリックしてみてください。
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 … 帰り道の途中、友達と別れて一人、坂道を歩くのが憂鬱でした。例えば、ジグザグに歩いたり、後ろ向きだったり、ダッシュしてみたり、誰もいないとき寝そべってゴロゴロ転がってみたり。蛇が怖くて道の真ん中を歩いていたり、がむしゃらに草をちぎりながら歩いて手を切ったり、ドブにいたカマキリに石をぶつけてどうなるのか研究してみたり …
 —————– ここまで —————–
筆者が石をぶつけて研究しようとした哀れなカマキリ。この可哀想なカマキリは、どうしてドブにいたのでしょう。そう、それはハリガネムシの仕業だったかもしれないのです。
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↓は、このポスターの裏面(もしかするとこちらが表なのかも)
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オレという現象

窓の外が明るくなったころ、煙のようにオレは現れた。だが、その時オレはまだオレではなかった。オレは何かに取り付かないとオレになれない。やがてオレはなぜかひどく頭痛のする肉体に入り込み、目覚め、酒臭いベッドから這い出した。そうだ、頭痛の原因は昨夜某屋敷で飲んだ酒のせいだ。悲しいかな、オレの肉体はめっきり酒に弱くなった。オレはベッドから立ち上がり、一歩踏み出してよろめき、足の小指を椅子に引っ掛けて激痛のあまりその場にうずくまった。