夜と朝の間に

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眠りの浅い深夜、どこからか聞こえてくる犬の声で目が覚める。うるさくて目が覚めるのではない。その声が、あまりにも悲しげで不安になるから。

夢読み

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写真は過去のものだ。ぼくはまだ未来の写真を見たことがない。むかし撮った写真をぼんやり眺めていると、夢を見ているような気分になる。とても不思議な感覚だ。

信じる者は救われない?

いつものようにネットをフワフワ漂ってたら、こんなページに漂着。
「カナダのメディアリテラシーに学びたい~ここまでやるか…」
カナダでは、メディアを読み解く授業が熱心に行われている、という記事。以下、引用
 ————– ここから ————–
 いわば、カナダの教育は、政府はあなたたちをだますかもしれませんよ、という教育。日本の教育は、政府は信用できますよ、という教育。どちらが、本当に市民にとって有利な政府をする意欲があるかは明白だろう。 騙されるかもしれないという認識をもって、政治に接することで、政治に対する評価は厳しくなる。そのような厳しい評価に耐えた党が政権を取る…すばらしい。
 ————– ここまで ————–
コレ、ぼくが日ごろ子供たちに言ってることと同じだな、と思った。ぼくは常々自分の子供たちにこう言っている。
ぼくが言ってることが正しいとは限らないよ。テレビはもちろん、学校だってそうさ。

おいしいブドウ

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お客さんからいただいたブドウを食べながら、ぼくはいつのまにか小鳥になっていた。小鳥は無心にブドウを食べる。人間とは違い、小鳥は食べることが仕事だ。食べるのをサボると小鳥は死んでしまう。ぼくが一生懸命ブドウを食べていると、そこにオオカミが現れた。ぼくはパッと飛び立ったつもりだったが、食べ過ぎたせいで落ちてしまった。ぼくはオオカミに食べられてしまった。

夏の終着駅

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休みだったのでドライブに出かけた。昼食をとるために港の近くの料理屋に行くと、玄関の黒板に「今日の日替わり 海老カツ丼 680円」と書いてあった。カツ丼なんか食べたくなかったが「海老カツ」というのが気になって、それを注文した。カツにできるほどのエビとはイセエビであろう、と想像したからである。
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しかし、ワクワクしながら食べてみると、それは小エビの詰まったカツであった。満腹したぼくたちは、海に面した某レストランでコーヒーを飲もうということになった。しかし、行ってみると、前回と同じく「準備中」であった。もしかすると定休日を月曜にしたのかもしれない。海に面した某美術館の屋上で海を眺めていたら、アイスクリームを食べたくなったので、海の近くの公園に行くことにした。この公園の売店には、ぼくの好物のアイスモナカが売っているのである。売店に入って、アイスクリームのショーケースを開けると、モナカは、もーなかった。仕方なく、モナカなしで公園をぶらついた。
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すると、いっしょに来たヨッパライ某が、「ほら、あの匂い」と、木陰からぼくを呼んだ。行って見ると、ほのかにムスクの匂いがする。ジャコウアゲハだ。風は海から吹いている。防風林を棲みかとしているジャコウアゲハの匂いが風にのって漂ってきたのだった。
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ぼくたちは海に向かった。公園を抜け、サイクリングロードを横切り、蔦の絡まる、うっそうとした松林を歩くと、ところどころで、むせるほどにムスクの匂いがする。しかし、肝心のジャコウアゲハの姿が見えない。外は暑いし、どこかで昼寝でもしているのだろう。090831_05
ぼくらはそのまま海に抜けた。ほどよい海風が吹き続けていて、知らない国の音楽を聴いているような心地よい気分になる。しばらくぼんやりと、砂浜を歩いていた。
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of blue

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某珈琲店の棚には売り物が並んでいる。
欲しいものがあったら買ってもいい。
その棚に、ほうろうポットという商品が並んでいる。
色は、赤と青と白の三色。
一番売れるのが赤で、次が白だ。青はさっぱり売れない。
ぼくだったら、ぜったい青を買う。