日野原重明さんの「生き方上手」という本を読んでたら、次のようなエピソードがでてきて、なるほどな、と思った。希望というのは、こういうことなのかもしれない。知ること、分かることで自分が次第に透明化していくこと。
禅の大家であり長年アメリカに住んでいらした鈴木大拙師の主治医を、私は先生が90歳のときからご臨終までの6年間務めました。先生は80代半ばに帰国される際、岡村美穂子さんという20代の日系二世の秘書を伴われましたが、ある日、岡村さんにこうおっしゃいました。
「きみ、長生きはしたまえよ。90歳にならないとわからないことがあるからね」と。