朝、出勤する前に、庭の植物を見てまわる。紫陽花が咲いている。梅雨入りと同時に、紫陽花の花が咲きはじめた。紫陽花のどこかに仕組まれた「開花」のスイッチが入ったのだろう。その紫陽花の花を見て、ぼくの六月のスイッチはONになった。ぼくは自分のスイッチを入れるのに、けっこう気を遣うほうだ。気をつけないと、今入れてはいけないスイッチがはいってしまう。たとえば、スイカやキュウリ、大きなヒマワリは夏のスイッチを入れる。生物は、いろんなスイッチを順序良く入れたり切ったりしながら季節に対応していく。それは生物の知恵のひとつだ。季節に関係なく勝手にスイッチを入れてしまっては、スイッチが分けられている意味がない。
雪月花時最憶 君
きのう、お客さんからCDをもらった。一枚買ったら、オマケに付いてきたからあげる、とのことだった。
お昼前、いつものお客さんと、入荷したばかりのインドネシア珈琲を飲んでいるとき、ふとこのCDを思い出したので、かけてみた。どんな曲が入ってるのか、だれが歌ってるのか、さっぱり分からないまま。流れ出したのは、Windham Hillレーベル風の垢抜けた生ギター。ちょっとビックリ。お客さんも、「これ、いいじゃない」という。「いや、安心するのは早いですよ。そのうち、変なヤローめが歌い始めるかもしれないし」と、ぼくは言った。でも、大丈夫だった。これはいい。すごくいい。木漏れ日のベンチで、爽やかな風に吹かれているような、そんなステキなアルバムだ。
アルバムタイトルは「雪月花時最憶君」
こちらで売ってるようです。
ビールが飲みたい午後
今日は朝から大変忙しかった。座る時間もなく、一息ついたのが午後3時前。その後も忙しく、6時過ぎになって、やっとゆっくりイスに座ることができた。ビールが飲みたい!死ぬほどビールが飲みたい!と、思った。
ぼくの記憶の中で、一番ビールがうまかったのは、知人の引越しの手伝いで、海の近くの住宅に行った時のこと。引越し作業もすべて終わり、ぼくは屋根に上ってテレビアンテナを設置した。アンテナの向きの調整が終わったとき、知人が下から缶ビールを投げてよこした。遠くで、太陽が海に沈もうとしていた。それを見ながらビールを開け、瓦に座ってビールを飲んだ。これが最高だった。
つまんない人
虫を追いかけているうちに学者になってしまった、みたいな男が書いた本を読んだ。題もイカシテル。
「チョウはなぜ飛ぶか」
ぼくは一粒で2度おいしいアーモンドグリコをしゃぶりながら読んだ。この人の言うことは、ほんとにおもしろい。好きなことをやってる人の言葉はセクシーで魅力的だ。読み終わって、ふと、今朝いらした、上品で落ち着いた年上の女性との会話を思い出した。
「オトコの人って、かわいそうよね」
彼女は、つぶやくように言った。
「一生懸命勉強して、いい学校に行って、いい会社に入って、退職して、つまんない人になっちゃう」
彼女は窓の外を見ながらしゃべっている。
さっきまで明るかった空が、いつのまにか暗くなっていた。雨になりそうだ。
「そう思いません?」
彼女は振りかえった。
「そういう人もいるでしょうね」
ぼくは言った。
「ええ、多いですよ。私のまわりにはいっぱいいます」
彼女はいつもの明るい顔に戻っていた。
「苦労して、高性能な歯車になる人はいますよね。でもそういう人は、その仕組みから出たら、なんにもできない」
「そう。そういうオトコって、ほんとにつまらないの」
低気圧ボーイ
祭りのあとのさみしさ
今朝、玄関横の手水鉢を覗いてみると、昨日まで上へ下へのお祭り騒ぎ状態だったボウフラたちが見事に消えていた。一匹もいない。昨日買ってきた金魚たちが食べてしまったらしい。迷惑なヤツラだったが、いなくなってみると案外寂しい。この手水鉢に金魚5匹は多すぎたのかもしれない。
青白い光
Yokosuka story
ハリアーな写真の黄昏
昨夜は眠れなかった。たぶん、2時間くらいしか寝ていない。まあいい、今日はどうせ金曜日だ。何故なのかはわからないが、金曜日はヒマなのである。金曜日は半分寝てても仕事はできる。ような気がする。そうだ、ぼくは半分寝てるくらいがちょうどいいのだ。第一、しゃべるのが億劫になるので、余計なことをしゃべらない。これはいいことだ。口は災いのモトなのだ。今日は何事も無く終わりそうだ、と、ホッとしていた昼下がり…
追記
☆上の写真のカメラで取った作品は、「そううつだもの」さんのブログでご覧になれます。
☆下の写真のカメラで撮った作品は、「トイカメラと一緒に」さんのブログでご覧になれます。