無意識過剰

ぼくの周囲には、いわゆる天然な人が多いように思う。
ぼくがそれを好むから自然とそうなるのかもしれない。
自分にないものを求めているのだろうか。
人をひきつける力。
カラマーゾフの兄弟に出てくるアリョーシャ、リザヴェータ。
そして頭のいい、ロジカルなイワン。
ドストエフスキーが言いたかったことは何だろうね。

星空

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ぼくの意識が星空を見たいと願うのだろうか。
もちろん、宇宙はぼくを含んでいる。
ぼくは宇宙の一部だ。
宇宙は自分の姿を見るために人を作ったのだろうか。
ま、どうでもいいけど、今日のオリオンはきれいだね。

憂える78

窓の外も暗くなって、間もなく閉店という時間に父がやってきた。なんだろう、と思ったら、コーヒーを一杯飲ましてくれ、という。なんでも固いものが食えなくて、コーヒーや牛乳、そして豆腐みたいな軟らかいものばかり食べているのだという。いわれてみれば父も78、固いものを食べるのに難儀する年齢なのだ。
熱いコーヒーを一口すすると父は「実はこのまえな」と、切り出した。
「天文館のカラオケバーに行ったとき、酒を飲みすぎて気分が悪くなってな」
父は最近、年寄りばかり集まる妙なカラオケバーに入り浸っているのだった。
「それで吐きたくなって、トイレで吐いたら、入れ歯も流れちまった」
くだらねえ。
ぼくは情けなくなった。固いものが食えない理由は入れ歯だったのだ。しかし本人はまじめ腐った顔でこう続けた。
「カラオケに行っても気の合うやつなんかいない、友達はみんな死んじまって、遊ぶ相手もいなくなった。元気なのはイナモリだけだ」
稲盛さんは父が高校の時の同級生。父の友人にはユニークな人が多かったが、ここ数年のうちにほとんど亡くなってしまった。ぼくも、稲盛さんの元気な声を聞くとほっとする。父が元気がない時など、稲盛さんが活躍している話をすると、まるで自分のことのように喜んで元気になる。稲盛さんには、ずっと元気でいて欲しいと思う。
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部分日食

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曇っていたから、あきらめていたのだけれど、夕方になって晴れてきた。店に夕日が射してきたころ、ちょうどお客様が途切れたので、カメラを持って屋上に駆け上った。数枚撮って、急いで店に戻ると、お客様が待ってらした。

雪落とし

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南国的なムードが好きなので、庭に植えている木もトロピカルなのが多い。でも熱帯系の木だから寒さにヨワイ。長時間雪を積もったままにしていると、若い芽が枯れてしまう。そこで、木をゆすって積もった雪を落とす。写真右の木はゆすってもけってもビクともしないので、あきらめるしかない。左の木はゆすると揺れる。昨日は寝ぼけたまま何も考えずにゆすったので、思い切り雪をかぶってしまった。

夜のスノーマン

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スノーマンが動き出すのは夜の12時だ。
スノーマンは空を飛べるらしい。
ぼくを遠いどこかへ連れて行ってくれるかもしれない。
わくわくする話だ。
でも、寒いので今夜はよしておこう。

自宅待機中

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朝、カーテンを開けてびっくり。この白いのはなんだ~っ!
あ、雪か。
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某珈琲店の開店時間は10時。でも、ぼくんちは高台にあるので、たぶん、派手に渋滞してるはず。というわけで、まだ家にいます。10時半くらいに出勤する予定です。
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TVで報道されにくいニュース?

今日のmixiニュースを見て思った。
この記事は果たしてテレビで報道され得るだろうか。
以下、今日のmixiニュースより引用。
毎日の長時間TV視聴で寿命縮まる可能性[シドニー 11日 ロイター]
毎日長時間テレビの前に座り続けると、寿命が短くなる可能性があるという研究結果を、オーストラリアの研究機関が明らかにした。この研究は、ビクトリア州のBaker IDI Heart and Diabetes Instituteが、1999年から2006年にかけて25歳以上の8800人を対象に調査を実施しまとめたもの。1日にテレビを4時間以上見る人は、2時間以下しか見ない人と比べて死亡リスクが46%高く、循環器疾患で死亡するリスクだけでみると80%高いことが分かったという。

雨の夜に蘇る記憶

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だれかが言ってたっけ。しとしとと冷たい雨が降るこんな夜は、部屋を暗くしてブレードランナーを観るのがいい、って。映画ブレードランナーには、レプリカントと呼ばれる人造人間が登場する。彼らは造られた人間なので、過去の記憶がない。だのに彼らはあるはずのない、自分とかかわりのありそうな過去の写真を肌身離さず持ち歩く。写真が彼らの記憶であり、心のふるさとなのだ。
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海沿いの食堂で昼食を済ますと、ぼくは少し南にある岬に向かった。
100111_03道路を挟む山の頂は垂れこめた暗い雲に呑みこまれて見えない。岬のそばの某複合施設の博物館で「蘇る南薩鉄道の記憶」という催し物をやっていることを、数日前、某ブログで知ったのだった。300円の入場料を払って入館した。
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大きなガラスケースに展示された鉄道模型の中には、お気に入りのオレンジの列車があった。ぼくはこのオレンジの列車の写真を持っている。
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列車の前に写っている男は、紛れもなくNだ。でも、ぼくにはこの写真を撮った記憶がない。
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ガラス越しに模型を眺めていると、係りの若い男の人が、こんな蒸気機関車も走っていたんですよ、と教えてくれた。
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ぼくはその蒸気機関車を知っていた。母のアルバムの写真の隅に、小さな蒸気機関車が写っていたからだ。その写真には、女性が並んで写っている。母が女学生だったころ撮った写真だ。ぼくは思う。もしこの古い写真の中にぼくが写っていたとしても、今夜のぼくはそれを疑わないだろうと…。こんな冷たい雨の降る夜だから。

くすり

新しい歯ブラシを買ってもらったので、その性能を試すべく一生懸命磨いたら、歯茎が腫れてしまった。
痛い。
なにも悪いことなんかしてないのに痛い。
ぼくは不幸だった。
ぼくは店にいらっしゃるお客さんに、痛みがひく薬を持ってないかたずねた。カウンターに座ったお客さんに次々と聞いた。すると、夕方近くにいらしたお客さんが薬を持っていた。ぼくはすぐにそれを飲んだ。約30分後、見事にそれは効いた。そしてぼくは幸せになった。
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