幻の色

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時に西暦2199年。地球は謎の侵略国家ガミラスからの攻撃を受け、壊滅的な被害を受けていた。海は枯れ、地表は赤くひび割れていた。
お前たちがまだ生まれていない頃、ずいぶんむかしのことじゃが…
おじいさんは遠い目になってつぶやいた。
そのころ空は抜けるように青く、海は輝いていたんじゃ。
ふうん、想像できないな、空が青かったなんて…見たかったなぁ。
残念じゃが本物の色は次々に消えていく。ほれ、そこにぶら下がっておるランプ。これは電球色という色じゃ。むかしは白熱電球といって、金属の糸を電気で熱して発光させておったんじゃ。これはその色をコピーしたものじゃよ。
というわけで、階段のランプが切れたので電球色のLED電球に取り替えました。暖かい色だけど、さわるとひんやり

スピードは人間の一番大切なものを奪っていく

いまだに古いケータイを使っている。それで不満はぜんぜんない。たぶん、スマホの便利さを知らないし、それを味わったことがないからだと思う。ぼくだって、一度スマホを使ったら、もう古いケータイには戻れないに違いない。たとえば、店で流れている音楽。スマホをスピーカーにかざして数秒待つ。すると、どういう仕掛けか分からないが、曲名と関連する情報が画面にパッと表示される。まるでSF映画をみてるようだ。欲しい情報が、瞬時に手に入る。考える必要なんかない。うーん、こりゃええわ。
ネット上にある植島啓司さんのコラムがおもしろいので、たまにそれを読み返している。更新がのんびりしているところがまた、いい。その記事の中に、「スピードは人間の一番大切なものを奪っていく」というのがある。こういう記事を読んで安心しているぼくって、きっと時代遅れなんだろうな

ハダシで仕事をしてたわけ

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お客様が途切れたので駐車場のアジサイの写真を撮りに行くことにした。外は雨。傘はある。問題は今日ぼくがはいてきた靴。通気のため、底にたくさん穴が開いている。これで歩けば間違いなく靴の中はグッチョグチョ。そこで大急ぎでズボンの裾をまくり、靴と靴下を脱ぎ、ハダシで駐車場のアジサイに向かった。写真を撮っていると、お客様がやってきた。あわてて店に戻り、靴を履こうとしたが間に合わず、そのまま接客。その後お客さんが続いたため、夕方までハダシのままだった。