ハマゴウ

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海へ行くと、特に、何もない。
風が吹いて、さらさらと砂が鳴く。
どうしてぼくはここにいるのだろう

フールオンザビル

屋上のペントハウス部分から雨漏りがしている、ということで、昨日、ぼくが仕事に行っている間にハウスメーカーの人がペントハウスを青シートで覆っていった。仕事から帰宅し、台風が来る前に屋上のテーブルやプランターを片付けるべく屋上に出ようとしたらドアが開かない。シートでふさがれていたのだ。

外は横殴りの雨。近くで雷も鳴っている。水中眼鏡で武装し、梯子をかけてよじ登る。テーブルを裏返したり、プランターを退避させていると、急に風雨が強くなってきた。シートが風にはためいて破れ始めた。すごい風だ。雷も近くでゴロゴロ鳴っている。なぜかウキウキしてきて、もうしばらく遊んでいようと思ったが、もし雷に打たれでもしたら、ああ、やっぱりね。あの人らしいわ。と思われるのは目に見えている。それだけは避けたかったので降りることにした。

緑の中を走り抜けてく真赤なポルシェ

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友人が車を買った。マーチに見えるがマーチではない。イタリアの車だという。なぜ黒なのか聞いてみたが、答えは忘れた。写真を撮るため車の向きを変えることにした。エンジンをかけると、パタパタと耳慣れないエンジン音がする。2気筒?と聞くと、2気筒のターボだという。おもしろい、と思い、ボンネットを開けてみて、というと、彼は運転席に座ってあれこれいじっていたが、開け方がわからん、と情けない声を出した。ぼくは車が好きだけど、今は欲しいと思う車がない。若いときは、レモンイエローのポルシェがとても欲しかった。

エンドロール

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8月も残り少なくなった。夏が終わればあとはどうでもいい。残りの月はオマケのようなものだ。早く来年の夏が来ないかな。

夏と秋の間に

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夏と秋の間。それはいわゆる一つの中途半端な季節である。というわけで、そんな怪しい夜にはタイムカプセルを一つ開けてみようではないか。
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今夜は「フルーツみつ豆」と記されたタイムカプセルを開けてみることにした。彼らは魔法をかけられたように時間を止められている。
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ふたを開けると彼らの時間はにわかに動き始めた。ぼくは眠りから覚めて間もない彼らをガラスの器に移し、ちょっぴりラム酒をかけ、彼らの時間もろとも口の中にいれた。

おもしろいものは消えていく

毎回楽しみにしていた植島啓司さんのWEBコラムが最終回になっていた。悲しい。よりによって、こんな夏の終わりの物悲しい気分のときに終わらなくたっていいのに。植島さんのコラムは毎回おもしろくて更新を楽しみにしていた。今でも気分が落ち込みそうになったときなど、過去の記事を読み返している。たとえば10年くらい前の「なぜカニ座は人間のクズなのか」という記事などは、あまりにひどくてすばらしい。かなりの傑作だと思う。なお、カニ座の人は読まないほうがいいかもしれない。この記事は次回に続くことになっていたので楽しみにしていたのだが、次回にそれは続かず、その回の最後にはこう記されていた。
 (注)前回予告した「続・なぜカニ座は人間のクズなのか」は、「あんまりだ」「立ち直れない」「本気で落ち込みました」などという声が多く、掲載を見合わせることにしました。
おもしろいものは次々に消えていく…