夕食後、天体望遠鏡の主鏡と斜鏡を取り外し、洗浄を開始した。鏡というものは放っておくと曇ってくる。女性は曇った鏡に映した方が美しく見えるが、星はそのままの方がきれいなので、曇りを取る必要がある
洗浄前の斜鏡。膜が張ったみたいにくすんでいる
洗浄後
洗浄前の主鏡。ぼんやり曇っている。ぼくの心みたいに
家族が寝静まった深夜、台所に立って鏡を洗う男が一人
洗浄後の主鏡。洗剤を洗い流した後、シミを残さないよう精製水ですすぐ。乾燥後、光軸調整をやりやすくするため、鏡の中心にマークを入れる
朝、出勤する前に駐車場の奥に咲いているアジサイの花を撮った。毎年撮影しているので、今年も撮らなきゃ、という、ささやかな義務感が生じたためであった。ふと時計を見ると、出勤時間を過ぎている。あわてて車を出した
店に着いて、大変なことに気がついた。弁当を持ってくるのを忘れたのだ。いま、ヨッパライ某は旅行に出かけていて、弁当は息子が作っている。確か、今日の弁当のおかずはハンバーグだった。どうしよう。店の冷蔵庫を開けると、お客さんからいただいた手作りのリエットと、スーパーで買った安いフランスパンが入っていた
雨が降り出す前に、屋上菜園に雑草のように生い茂っているレタスを引きちぎってきた。これを安いフランスパンにリエットとともにはさんで、昼食にすることにした
あちこちでアジサイの花を見かけるようになった。いよいよ、あいつのお出ましか。
数日前見た映画の原作を読んでたら、「光は最短時間で到達できる経路を通る」という、フェルマーの原理の説明が出てきて、光の、その非日常的な振る舞いぶりに今更ながらビックリ。と同時に、そんなことも知らなかった自分の無知にガッカリ。説明を読んでファインマンの二重スリット実験を知った時と同じくらい興奮した。光は最短距離で到達できる経路を通る、のではなく、最短時間で到達できる経路を通る、のだという。たとえば光が空気中から水中に入るときに屈折すれば、当然ながら直進するより遠回りになるが、その方が早く到達できるからそうするのだと。つまり、空気中より水中の方が光の進行速度が遅いため、水中での経路が短くなるよう、前もって進路を調整するんだって。ほんまかいな、そうかいな
某火山の麓にピンクの花がいっぱい咲いている、というので、行ってみることにした。山道をくねくね上り、500円払って駐車場に車を止め、杖を持った登山者に交じって細い道を進む。ヨッパライ某とのろのろ歩いていくと、帰りの登山者とすれ違い、そのたびに「こんちゃ~」と挨拶。最初は少し恥ずかしいが、すぐになれる。しばらく歩いたが、目的地が見えてくる気配がない。ヨッパライ某が、あとどれくらいなの?と、聞くので、どれくらいだろうね、というと、えーー、知らないで連れてきたの? と急速に不機嫌になった。そして、すれ違った人に、あとどれくらいですか、と、聞いていたが、10分くらいですよ、という返事に、少し安心したようだった。けれども歩き方が遅いせいか、10分経っても道はまだ続いていた
やっとたどり着いた。ピンクの花は満開だった