朝のうちに簡単な仕事を済ませ、昼飯を食べに車を走らせた。峠に向かうあたりでコーヒーをポットに詰めてくるのを忘れたのに気付き、交差点のコンビニRに車を突っ込んでコーヒーを買った。ひどく薄いコーヒーだったが、ないよりましなので飲みながら峠を越え、海の近くのコンビニFに再び車を突っ込み、コーヒーを買ったものの、これもやはりぼくには薄かった そこでふいに、近くで陶芸をやっているK君の庭で梅がたくさん咲いている、という話を思い出し、車を転回させて彼の家に向かった。庭につながれた白い犬が激しく歓迎してくれるなか、その向こうの梅園に行って羽織をはおった夏目漱石のような顔をして梅を鑑賞した。とても良い匂いがした。家に上がり、彼の作品を見せてもらった。今から昼飯を食べに行くんだ、というと、近くにいいところがありますよ、月曜日も開いてます。と、その店の名刺をくれた 昭和を髣髴する古い民家がその店だった。中に入ると右手に薪ストーブがあり、薪が赤々と燃えていた。都会育ちのぼくが初めて目にする珍しい農具や籾殻を吹き飛ばす木製の器具などが置かれており、電話も七人の刑事に出てくるような黒いやつだった 堀こたつ式のテーブルでくつろいでいると、和風の定食が運ばれてきた。カラーでお見せできないのが残念です ぼくは普通の定食、ヨッパライ某はオコゲ定食にした。このオコゲ定食が懐かしい風味で、セピア色の記憶を呼び覚ます特筆ものなのであった。カラーでお見せできないのが残念です 食後のコーヒー。カラーで撮ってもこんな色です 帰りに、蒸気機関車用の給水塔のある駅に寄ってみた。線路は撤去されているが、プラットホームはそのままだ 地面を注意して見ると、まだ枕木が埋まっている
ウメを見てとうふを食べた
あそこの梅がそろそろ満開らしいよ、と、ヨッパライ某が言うので行ってみることにしたいつものように近道をしようとして派手に迷い、着いたのは1時過ぎだった。到着してすぐにわかったのは、肝心の梅がほとんど咲いてない、ということだった。よくある話だ。拝殿の前に植わっている桜が満開だったので、とりあえずその写真を撮った参道沿いのソバ屋でそばを食おうとしたら、売り切れとのことだった。よくある話だ。仕方ないので坂を下ったところにある豆腐屋で豆腐定食を食べた。健康的な味だった帰り道、ナントカ梅はこちらですよ、みたいな案内板が立っていたので、そちらにハンドルを切った。梅は八分咲きといったところだったが、どこか上品で風格があり、とても気に入った。しばらく眺めていたら、ぽつぽつと雨が降り出した
春の匂い
道に迷うのが得意なのです
昨日あんなに晴れていたのに、休日の今日は雨。天気が悪いと、ほんとにがっかりする。今日は雨の中、ある年上の男性とドライブをすることになった。療護施設で長年生活している知人に会いに行ったのだけど、方向音痴のぼくがナビのない車を運転し、人里離れた山中を走っていくと…思った通り、道に迷ってUターン。その年上の方とは、店のカウンターでコーヒーを飲みながら、映画やオーディオ、写真のことなどを時間を忘れて話をする間柄。楽しいひと時を共有できる数少ない知人の一人。でも、人の幸せとは何か、といった人生的な話題になると話はまるで噛み合わなくなる。物事を見る角度の違いだけでは説明できない、大きな溝がそこにある。二人で療護施設の知人に会いに行くことになったのも、その溝に小さくとも橋のようなものを架けることができやしないか、と、ぼくが提案したからだった。車は迷いつつも、目的地に向かっていた。助手席の彼もいっしょになって探す。「そこの交差点を右ではないか」と彼は言う。ぼくはハンドルを右に切る。二人が求めているものが同じだったら、いつか同じ場所にたどり着けるはず。療護施設での三人の会話は、おのずと深いものになった。意見が鋭く対立するようなことがなかったのは、それぞれ虚心坦懐に相手の意見に耳を傾けたからだと思う。橋が架かったかどうかは、今の時点ではわからない。施設からの帰り道、彼が話された、ツルゲーネフの小説の話が興味深かった。その話に込められたテーマがまさに、その懸け橋のように思えたのだったが。
家に帰り、ヨッパライ某をさそって遅い昼食に出かけた。山の向こうのソバ屋で、ヨッパライ某はソバを、ぼくはうどんを注文した。いつも思うのだけど、ここの味付けは濃すぎる。帰りに海に寄った。冷たい雨が降り、風もあった。傘を飛ばされないようにしながら写真を撮った
なんとなく魚フライ
A LONG VACATION 8日目
A LONG VACATION 6日目
正月くらいは高い方のスシを食ってもいいんじゃないか、ということで漁港近くのすし屋に出かけた いつも食べている安い方のスシには入っていない、イクラとウニが高い方のスシには入っているのです。うふ (STEREOカメラで撮ったので立体視できる人には飛び出して見えます かも) 今日の目的は、高い方のスシと、廃墟化している某アミューズメントパークを見に行くこと銀河スライダー。10年前はこんな感じでした 帰りに近くの海に寄ってみた 波打ち際に立って海を見ていたら雨が降り出した